ユーロ 高値更新後は反落。1.20は維持。
週末の海外市場でユーロドルは材料難のなか反落。
東京時間に1.2092と年初来高値をつけたユーロドルでしたが、海外時間に入ると利益確定の売りが出たことや、週末の北朝鮮建国記念日、また、米国に接近するハリケーンへの警戒感からポジション縮小の動きが強まり、1.2036で越週しています。
先週は週初の1.1859から週末まで150ポイントを上回る上昇となりました。
木曜海外時間のECB理事会で当分先送りされるとの見方が広がっていたテーパリングが10月に実施されるとの示唆があったこと、為替に関する強い牽制が無かったこと等が原因で、これによりユーロドルは再び上昇基調に回帰した形です。
ユーロは直近の高値2014年5月の1.3993から直近の安値今年1月の1.0341の半値戻し1.2167や61.8%戻し1.2598を目指す動きです。
ECBは為替のボラティリティを問題視しているものの、為替レートを政策目標としない旨明言しており、欧州の景気回復に伴うユーロ高は緩やかなものである限り容認する姿勢ととれます。9月24日のドイツ総選挙ではメルケル首相の政権維持が確実視されており、実現すれば16年に亘る長期政権が誕生することとなります。結果が見えているとはいえ為替市場でここまで材料視された様子は無いことから、年初に懸念されていたオランダ、フランス、ドイツの総選挙がすべて無事に通過したことに対する安心感からのユーロ買いの可能性のほうが、現時点からは高いように思えます。
メルケル首相は8月末にユーロの上昇は「ドイツの輸出に影響を与える」、「貿易黒字はあまり懸念していない」、「為替レートに対する政治的影響力を持たない」と貿易黒字の解消策としてのユーロ高を歓迎するとも取れる姿勢を示しています。少なくとも為替レートの水準に関与しない姿勢はECBと共通のものであり、このあたりはユーロ圏の主要国要人の間ではかなり一貫している印象であることも安心感があります。
本日朝方のユーロドルは弱持合い、前週末と同値の1.2036で寄り付いた後やや売りが先行しているものの1.20台は維持、静かな週明けを迎えています。
オーダー/ポジション状況
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