ユーロ下押し続く
本日の東京市場ではユーロの下押しが続き、ユーロドルは日中一時1.1867まで下げてジャクソンホールでのECBドラギ総裁講演以降の上げをすべて失う形になりました。
ユーロに特段悪材料が出ているわけではなく、ユーロドル1.20台乗せの達成感からの利益確定の動きと、ミサイル発射以後の北朝鮮の地政学リスクがやや後退する中でのドルの買い戻しにユーロドルが反落しているうちに、超短期のチャートできれいなヘッドアンドショルダーが示現、昨晩のADP雇用統計、GDP等若干のドルの経済指標の改善も加わってユーロの下げ幅が拡大しました。
もともとジャクソンホールの経済シンポジウムにおいて、「材料が出なかった」ことをきっかけにユーロが上昇した背景がありましたので、「材料無く」戻っても不思議は無いといえば無いのですが、全体の構図が変化しない状況下ユーロの上昇モメンタム再開を想定していた中で、やや拍子抜けというかはしごをはずされた形です。
先ほど18:00に発表されたユーロ圏の8月消費者物価指数は前年比+1.5%と事前予想+1.4%を上回りましたがユーロ買いは限定的、一旦1.1906まではもどしたものの逆に19:00台に入りユーロは一時1.1850を割り込む水準まで下げています。
超短期のフィボナッチなど意味のあるものかどうかはわかりませんが、先週金曜イエレン議長講演でまず第一弾のユーロ上昇がある前の当日安値1.1773を起点として8/29高値1.2070から61.8%戻しが1.1887と本日日中のもみ合いの中心かつ大体25日明け方のドラギ総裁講演前のレベル、76.4%戻しが1.1843ですのでこのあたりの水準で今晩踏みとどまれるかどうかがとりあえずのポイントでしょうか。
未だ中期的なユーロ上昇トレンドに変化は無いものと考えますが、その考えでのユーロロングポジションは市場に多いと考えられる上にセンチメントがドルの好材料に反応しやすい状況が続いていますので、ユーロの下値は要警戒です。
本日時点での21日移動平均1.1814、先週金曜上昇前への全戻し1.1773がサポート。
4月からの上昇トレンド下限(現在1.1690近辺)を下回るまでは中期上昇シナリオ継続。
オーダー/ポジション状況
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