トルコリラ円ショートコメント(2017年7月10日)

エルドアン大統領がシリア内のISに対して改めて軍事介入を示唆したこともトルコリラ売りに作用したと考えられますが、

トルコリラ円ショートコメント(2017年7月10日)

トルコリラ円ショートコメント

まず先週の振り返りですが、トルコリラ円は高値を抜けて一段高を試す動きを見せると考え「31.60レベルをサポートに32.30レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは安値が31.03レベル、高値が32.03レベルと、高値どころか前週安値を割り込み失速する週となりました。

先週はテクニカルな観点から5月高値=6月高値=32.08を明確に上抜けて来ると1月初めにつけた年初来高値33.20レベルをトライしやすい、ということを根拠にトルコリラ高を考えていましたが結局は今回も高値で止められた格好となってしまいました。

ランド円では、主要国の緩和縮小と日銀の緩和継続との対比からランド円の買いが入りやすいというコメントを書きましたし、トルコリラ円でも基本的に日本人投資家の投資傾向と言う点では同じなのですが、よりグローバルな観点でトルコリラ売りが入ったというのが一般的な見方となっています。というのは、主要国が利上げ方向で動くとトルコからそうした国に資金が還流しやすいという、米国が利上げを行う時に懸念された話と全く同じ論理の組み立てです。実際に対ドルのチャートで見ると、トルコリラは5月のドル高値(トルコリラ安値)を超え4月の水準を試しに行く可能性も出ています。

他にもエルドアン大統領がシリア内のISに対して改めて軍事介入を示唆したこともトルコリラ売りに作用したと考えられますが、やはり一番大きかったのはテクニカルに上抜け出来なかったことから、いったん週末の雇用統計を前にしたポジション調整が出たのではないかという点です。前週の安値を抜けたことや5月安値と6月安値を結んだサポートラインを下抜けたことなども、ポジション調整を強める結果に繋がったと言えそうです。

今週はトルコリラ関連のニュースもあまりありませんので、引き続き対ドルと対円とのそれぞれのチャートの水準を意識しながらの動きとなりそうです。4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

     トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足

     トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足

上段のトルコリラ円はこれまでの上昇トレンドから梯子を外された動きとなっていますし、中段のドルトルコリラも水平線で示した5月ドル高値をトライしているところです。今週は先週の下げに対する調整を挟みながらも戻り売りが出やすい週となるでしょう。

今週は31.00をサポートに、31.70をレジスタンスとする週を考えておきます。

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