ドル円、乱高下の末112円前後へ回帰か(6/30夕)

30日の東京市場は、一時ドル安が進行するも、終わってみれば「行って来い」。1

ドル円、乱高下の末112円前後へ回帰か(6/30夕)

<< 東京市場の動き >>

30日の東京市場は、一時ドル安が進行するも、終わってみれば「行って来い」。111円台でドルの底堅さを再確認する展開だった。

112.05円レベルで寄り付いたのち、昼前にかけて日中安値である111.70-75円までじり安。週末・月末・四半期末ということでの需給要因をにらみつつ、前日の米株大幅安を受けて、日経平均株価も連れ安となり一時2万円の大台を割り込んだことなどが嫌気されていたという。
しかし、111.70-75円は前日NY安値にも近い水準。ドルは下げ止まると、小反発に転じてきた。112.10円レベルと寄り付き水準まで値を戻し、16時時点では、そのまま112.00-05円で推移して欧米時間を迎えている。

一方、材料的には、「訪米中の世耕経産相が米商務長官と会談、通商課題などを協議」「米韓大統領が初対面、ホワイトハウスで公式夕食会開催」−−といった政治絡みで幾つかの報道があったほか、5月の完全失業率など日本の経済指標がまとめて発表されたものの、それほど目立ったインパクトは与えられず、影響は限定的なものに留まった。

<< 欧米市場の見通し >>

前日の市場は、さながら「ジェットコースター相場」。NY時間に113円寸前まで値を上げたことも驚きだったが、そこから数時間で111円台まで下落したことはさらにビックリした。
しかし、そんな昨日の荒れ相場を経て思うのは、昨日懸念した「ヒョッとすると、従来のレンジを1円程度切り上げた111-113円などという新レンジを形成する可能性」について。本日は米経済指標の発表なども多く予断は許さないが、乱高下の末、結局元のレベル−−などということがあっても不思議はない気もしている。

テクニカルに見た場合、昨日のNY時間そして本日の東京時間と、ドルは短期的に見て111.70-80円で2度サポートされている。これは、111.80-85円で推移する一目均衡表の先行帯の雲の上限がドルの下支え要因として意識されているのかも知れない。ともかく、ドルの下値はかなり底堅いイメージだ。
しかし、その一方で上値も重そう。113.05円が5月高値114.38円を起点とした下げ幅の76.4%戻しに当たることもあり、昨日上げ止まった113円前後がやはり短期的には強い抵抗として意識される可能性もある。

一方、材料的に見た場合、5月のPCEデフレーターや6月のシカゴ購買部協会景気指数など発表予定の米経済指標にまずは要注意。実際、昨日も改定値より数値が改善されたとはいえ、通常であれば関心がさほど高くない1-3月期の米GDP確定値でマーケットが動いているだけに、本日も数値如何では同様の展開をたどりかねないなどとする警戒感も一部で指摘されていた。
また、米株や金利、原油価格など他市場の動き、ならびに週末・月末・四半期末ということでの駆け込み的な需給要因にも注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.30-112.80円。ドル高・円安方向は、112.15-20円が最初のターゲットで、抜ければ112.92円や113.05円などが視界内に捉えられそうだ。
対するドル安・円高方向は、ジワリと厚みを増し、本日は111.25-80円に位置する一目均衡表の先行帯の雲がサポートとして意識されている。その上限を下回ることはあったとしても、下限を割り込む可能性は低いのではなかろうか。(了)

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る