ランド円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は「8.50レベルをサポートに、8.80レベルをレジスタンス」としました。実際のレンジは、安値が8.44レベル、高値が8.70レベルと、予想よりも若干ですが低いレンジでの推移となりました。
先週のランドは、1〜3月期経常収支(20日)とCPI(21日)の発表がありましたが、経常収支は予想の−780億ランドに対して、−920億ランドと前回の−760億ランドから大幅に悪化しました。既に週初から弱含みとなっていたランドは一段安とはなったものの、数字の割には落ち着いた動きにとどまっていたと言えます。またCPIは予想通りの前年比+5.4%と前回(+5.3%)同様比較的落ち着いた数字となったこともあって目立った動きにはつながりませんでした。
週を通してみると前半はランド売りが見られたものの、週後半は買い戻しも入り、結局は5月29日週のレンジをほぼ1ヶ月継続していることとなります。今週も29日にPPI、30日に貿易収支はあるものの、最近は動きの乏しい状態が続いていることもあって、よほど予想から外れた数字でもない限り、方向感が出る感じはしません。
いっぽうのドル円も先週は週を通してのレンジがわずか88銭とこれはヒストリカルに見てもかなり狭い値幅となっていて(週報参照)、こうなってくると、コメントを書くにも材料難と言わざるを得ません。
今回は久しぶりに長期的なランド円のチャートを見てみることとします。
ランド円日足
大きくは4月安値(7.90)を起点とした上昇トレンドの中にいることはたしかですが、3月高値(8.98)と4月安値との78.6%(61.8%の平方根)戻しである8.75水準でここ1カ月以上上値を抑えられていることが見て取れます。
上昇トレンド再開には少なくとの5月高値(8.78)を明確に上抜けて来る必要がありますが、さらに大きなチャートパターンを見ると、昨年12月3月まで拡散し、それ以降は収束するという、ダイヤモンドパターン(水色点線)を形成中にも見えます。ダイヤモンドパターンはリバーサル(反転)パターンの一つで、高値圏で形成されていることから、仮に上記の上昇トレンドを形成しているサポートラインを下回ってくると、思いのほか下げる可能性があるため、注意が必要なパターンと言えます。
個人的には南アフリカ材料よりも円材料で円高に振れるリスクを考えていますが、南アフリカも決して安心できるような状況でも無いため、夏に向けて油断大敵です。
それでは、いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。
ランド円、ドルランド、ドル円 四時間足
すっかりとレンジ相場になってしまっています。これまでにも何度か説明した5月18日安値8.10と5月29日高値8.74の半値8.42と高値8.74とに挟まれるレンジです。既に1か月ほどレンジを続けていますので、テクニカルにはそろそろマグマが溜まりつつあり、どちらかに抜け出す可能性(上記の通りで下抜けリスクが高い)を考えることとなりますが、逆にもみあいを抜けてから付いて行っても十分に間に合うくらいの動きは出て来ると見ています。
今週もレンジ抜けを警戒しつつも基本はこれまでのもみあい、8.45レベルをサポートに、8.70レベルをレジスタンスとする流れとします。
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