ランド円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は「前週高値に重なる8.30レベルをサポートに、61.8%戻し(8.55)ターゲットに近い8.60レベルをレジスタンスとする流れ」としました。実際のレンジは、安値が8.27レベル、高値が8.55レベルと、ほぼ予想通りの週となりました。
先週は、フランス大統領選後のリスクオフの巻き返しで、クロス円でも円売りの動きが目立ちましたが、ランド円は週初こそ8.55レベルの高値を付けたものの、上記の通りテクニカルなターゲット(3月21日高値8.98と4月11日安値7.87との61.8%戻し=8.55)を達成したことに加え、26日に市場に出た噂にJPモルガンが新興国債券指数から南アフリカ国債を外すというものがありました。
実際に先週の動きを見てみると、26日を境にドルランドは更に底堅くなり、結果としてランド円は前週末の水準へと下押しすることとなりました(チャート参照)。この動きはクロス円の中でもランド円のみに見られた動きですから、引き続き南アフリカからファンド勢が資金を避難させるような動きが見えて来るかどうかには注意が必要です。
ランドにとって良いニュースもなくはありません。金価格が堅調な動きを続けていて、ここ1、2週間は高値をつけた後の調整局面ではありますが、中長期的には依然上昇トレンドを続けています。北朝鮮の緊張といったリスクオフは、本来的には高金利通貨にとっては売り要因となりますが、堅調な金価格はランドに関しては下支えする要因のひとつです。
今週は南アフリカの材料としては目立ったものがありませんし、ランド円の取引の圧倒的多数を占める日本の個人投資家もGW中ということもあって大きなニュースでも無ければ積極的な取引は手控えて来ると考えられ、ここ2週間のレンジの中央近辺でのもみあいとなりやすいと考えています。
いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
ランド円、ドルランド、ドル円 四時間足
既にテクニカルなターゲットと一致した8.55で目先の高値をつけましたので、現在は4月11日安値7.87と4月24日高値8.55との半値押し8.21、そして61.8%押し8.13という水準を下値の目途とする流れにあると考えられます。
今週は、上記ターゲットの内半値押しと重なる8.20レベルをサポートに、先週後半の戻し高値となった8.45レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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