タイトル:豪ドル/円、短期トレンドが変化する可能性に注意。
オーストラリア経済は引き続き好調さを維持しています。世界経済の先行きにやや明るさが見え始めていることや、国内経済も内需が支える構造となっており、同国経済が急激に悪化する可能性は低い状態ですが、オーストラリア中銀は金融政策を現状維持とし、豪ドル高に対しては警戒する構えを崩していません。一方、為替相場は、米FRB関係者の利上げに対するタカ派的な発言が相次ぐ中で米ドルが全面高となり、豪ドルも対ドル、対円で下落基調を強めています。また、豪ドル/円の買い持ちポジションが膨らんでおり、FOMCでの金融政策の結果如何では、ポジション調整が一段と進む可能性にも注意が必要でしょう。
チャートを見ると、2/15に付けた88.15を直近高値として上値を切り下げて来た流れから先週末の日足が若干上抜けかけたものの、結果的にはダマシに終わり、今週も上値を切り下げる流れが継続しています。また、3/8の陰線が昨年12/29に付けた83.75を起点とするサポートラインから若干下抜けた位置で終えており、短期トレンドが変化する可能性が点灯中です。現状は86.00-10の下値抵抗を終値ベースで守って終えていますが、85.50割れで終えた場合は一段の下落リスクが点灯します。日足の上値抵抗は87.30-40に、下値抵抗は85.60-70にあります。21日移動平均線は86.74に位置しており、現状は若干下抜けていますが、ダマシの範囲内です。また、120日、200日線は83.35と81.13にあり、中期トレンドをサポートしています。
一方週足を見ると、実体の小さい陽線で続落を食い止めていますが、上昇余力が強いものではありません。今週は上値を追い切れずに小反落に転じていますが、現状は下値抵抗を守っており、反発に転ずる可能性を残しています。但し、85円割れで越週した場合は、一段の下落リスクが点灯、84円割れで越週した場合は中期的な下値抵抗ポイントである81〜82円台まで下値余地が拡がり易くなります。週足ベースで見た強い上値抵抗は、87.30-40、88.00-10に、下値抵抗は、86.00-10、85.00-10にあります。31週、62週移動平均線は82.20と81.56に位置しており、中期トレンドは豪ドル強気の流れを変えていませんが、31ヶ月移動平均線は87.31に位置しており、この下に入り込んだ状態で、強い上値抵抗として働く可能性があります。
豪ドル/円【週足】:(3/8現在31週移動平均線は82.20に62週線も81.56にあり、短・中期トレンドは豪ドル強気の流れにある)
オーダー/ポジション状況
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