トルコリラ円ショートコメント
まず先週の振り返りですが、「28.50レベルをサポートに、30.20レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていましたが、実際のレンジは安値が29.44レベル、高値が30.58レベルとなり、思った以上にトルコリラが強含みの展開となりました。
これは、先々週に実施された翌日物貸出金利と後期流動性貸出金利の引き上げが功を奏したと考えられ、短期筋のトルコリラ売りの動きがとりあえずは封じ込められたと言え、今回の主要金利変更については中銀の勝利と言えそうです。
しかし、トルコリラを取り囲む環境自体には依然として逆風が多く、国内の政治経済、周辺国との問題等が、新興国通貨の中でもリスクオフの影響を受けやすくさせています。今後の状況次第ではいつまたトルコリラ売りの動きが再開してもおかしくはないと見ておくべきでしょう。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足チャート
こうして見ると、いまだに4週間前の安値と同週金曜の戻り高値で形成されるレンジの中でのもみあいを継続していることがわかります。週替わりとまで行きませんが、材料は出ているものの方向感を出すには至っていません。
今週は日米首脳会談に向けてドル円の材料がより影響が強いと見ていますが、短期的には下段のドル円以上に中段のドルトルコリラのほうがドル安・トルコリラ高の勢いが強く、引き続きレンジ内での値動きを継続しやすいと考えて良さそうです。上記レンジの中で現状は緩やかな上昇トレンドを継続中ですので、今週は29.70レベルをサポートに、30.70レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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