トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円は「緩やかな上昇トレンドを継続中・・・29.70レベルをサポートに、30.70レベルをレジスタンスとする流れ」としました。実際のレンジは、安値が29.84レベル、高値が30.99レベルと、予想よりもややトルコリラでの推移となりました。
先週前半はドル円が日米首脳会談を前に円高に動き、週半ば以降はトランプ大統領による税制改革発言で円安に動きと、基本的にドル円の動きに振らされた一週間と言ってよいでしょう。そうした中で、ドルトルコリラは週初と週末に3.66レベルがサポートとなり、トルコリラ買いの動きはいったん止められた印象です。
しかし、金曜の日米首脳会談が直接的には円相場に触れず、今後日米間で話を続けていくこととなったため、当面は数週間以内に発表されると言われる税制改革に市場の注目が移り、株高の動きとともにリスクオンの円売りが目立つ週明けのスタートを切っています。
今週のトルコリラの材料としては、15日にトルコの11月の失業率の発表があります。前回は11.8%でしたが、今回は12.0%と悪化が見込まれていて、予想からずれた結果とならなければ材料視はされなさそうではありますが、ここに至るまでの国内の政治経済の情勢を考えれば、仮に良い数字であったとしてもトルコリラ買いの動きに繋がるとは思えず、一時的な材料に留まると考えていたほうが良いでしょう。
チャートもご覧ください。いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)です。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円四時間足
テクニカルには、トルコリラ円は依然として緩やかな上昇チャンネル(上段ピンクのライン)の中にあり、ドルトルコリラもここ2週間ほどドル安・トルコリラ高の動きとなっています。ただ冒頭に書いた通り直近ではドル安の動きが止められていて仮に1月下旬から延びているレジスタンスライン(中段ピンクのライン)を上抜ける動きとなると、ドル円に追随してトルコリラ売りの動きが出て来る可能性があります。
まずは、対ドルでのトルコリラの動きを見つつ対円でのトルコリラの方向性を見極める週となりそうです。しかし上段のトルコリラ円の動きを見ても分かるように1月中旬の高値30.86を先週末に上抜け、現在は若干下回っているものの高値圏にあります。ドルトルコリラでリラ売りが強まらなければ、上昇チャンネル内での動きを考えることとなります。
今週は上記のテクニカルな観点から、30.00レベルをサポートに、31.20レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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