英中銀は早期の利上げ姿勢を示さず(2017年2月3日)

昨日は注目のMPCがあり、結果は市場の予想通り、政策金利を0.25%に据え置き、国債買い入れ枠を4350億ポンド、社債買い入れ枠を100億ポンドに据え置きました。

英中銀は早期の利上げ姿勢を示さず(2017年2月3日)

ユーロドル:2月3日のファンダメンタル分析

テーマ:英中銀は早期の利上げ姿勢を示さず、ECBには早期のテーパリング期待。

昨日は注目のMPCがあり、結果は市場の予想通り、政策金利を0.25%に据え置き、国債買い入れ枠を4350億ポンド、社債買い入れ枠を100億ポンドに据え置きました。
金利は予想通りの据え置きだったのですが、英中銀が早期の利上げ姿勢を示さず、予想よりもハト派寄りの政策決定となったと受け取られ、ポンドは全面安になり、一時1.2518まで下押ししました。

英中銀は英景気の先行きに関しては明るいとし、ブレグジット決定後良い指標が続いているとしました。
ただ、これは逆説的に言えば、ブレグジットがあったのでポンド安が進行したからです。
同時に発表のインフレレポートでも、2017年のGDP見通しを従来の1.4%から2.0%へ引き上げていますが、
今後のEU離脱への不透明感から利上げは急がないとしたものと判断します。

一方、ユーロドルは昨夜1.0829まで上昇し、1日高値の1.0808を更新、1月31日の年初来高値の1.0812も更新し、昨年12月8日以来の高値を付けました。このユーロ買いは、ナバロ米国家通商会議(NTC)委員長のユーロ安批判に対応した動きの面が大きいのですが、同時にここ暫らくでユーロ圏での物価指数が回復しているので、ECB が今の量的緩和(QE)を継続し続け、バランスシートを拡大し続けるとは想定しにくいとの見方です。

ただ個人的にはこの市場で期待するところのECBには早期のテーパリング期待には組しません。
そもそもドラギ総裁が早期のテーパリングには否定的であり、下元のリスクは景気の悪化方向と認識しているからです。しかも今年今後予定される欧州各国の政治・選挙による不透明な状況に備えると想定するからです。
因みにドラギ総裁は昨日の講演の中でも、欧州で昨今勢いを増しているポピュリズムに対して警戒感を示しています。加えてECBは、ここ暫らくの物価上昇に関しては、最近の原油価格の反発が原因との判断で、インフレ圧力は依然として抑制されているとし、今のインフレ率目標を達成する為には引き続き金融緩和が必要としています。

ユーロドル:2月3日のテクニカル分析

ポイント:ナバロ米国家通商会議(NTC)委員長のユーロ安批判は無視できません、何故ならトランプ大統領の米国第一
主義を背景としたドル高牽制が継続すると予想されるからです。

著しく過小評価されたユーロを利用しドイツが他国に対して優位に立っているとしたナバロ米国家通商会議(NTC)委員長のユーロ安批判を背景に、昨日も高値は1.0828と、31日高値の1.0812を更新し再度1.08台を回復するも、上記の様に、ユーロ自身買い材料には乏しく、これも再度NY引けは1.08台を維持できていません。

先日以来の指摘通り、先行スパン2の1.0826の上抜けを試す展開との見方に変わりありません。

判断のポイントは、引き続き日足の一目均衡表・転換線なのですが
今日は1.0716へと上昇しています。
同線を上回っている内は、引続き高値更新を試す可能性が残っていると判断します。

同線を下回って行き、同線を回復できない場合は、
1.19日安値の1.0588を試す流れでしょう。
2. その下は横ばい推移で1.0577に位置する日足の一目均衡表・基準線

上値目途は
1. 日足の一目均衡表・先行スパン2の1.0826
2. 下降中の日足の200日線の1.1008
を試す流れでしょう。

今日のレンジは、1.0700~1.0850と見ます。

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