米国雇用統計
今夜は雇用統計です。個人的には節分から立春へと一年の節目の儀式のほうが重要だったりしますが、FX取引を行っている方にはやはり雇用統計でしょう。
さてその雇用統計ですが、失業率よりのNFP(非農業部門雇用者数)の前月比変化が重要で、今回は予想が17.5万人となっています。今週は水曜日に雇用統計の前哨戦とも言えるADP全国雇用者数が発表され、同数値が予想の16.8万人に対して24.6万人と強かったことから一時的にドルが買われる場面が見られました。
しばしば聞かれる質問に、雇用統計に限らず経済指標というのは予想に対してどのくらい強かったらドル買いで、どのくらい弱かったらドル売りなのか、というものがあります。正解というものは難しいのですが、個人投資家の方が比較的簡単にチェックできる方法として以下のような見方をおすすめしています。
予想と言っても予想する機関によって予想が異なり、その予想自体にレンジがあります。時によってレンジの幅がありますが、その予想レンジをベースに、レンジから外れてきた場合にドルの値動きに上下の振れが出て来るということになります。
もうひとつ重要なのが前月の改定値です。前月発表された数字が上方修正、下方修正されるますので、その分を今月発表される数字に増減してあげることで最終的な予想レンジからのかい離を測ります。
英語のページではありますが、見やすいサイトにECONODAYの経済カレンダー( http://mam.econoday.com )がありますので、表示させたうえで本日の雇用統計(Employment Situation)からNFPの項目を見てみます。すると、以下のような数字が並んでいることが確認できます。
項目 前回 予想 予想レンジ
Nonfarm Payrolls 156,000 175,000 155,000 〜 195,000
単純には今回の数字が15.5万以下だったらドル売り、19.5万以上だったらドル買いに反応すると考えていいのですが、仮に前回の数字が15.6万から17.7万に+2.1万の上方修正が行われると仮定しましょう。そして、今回の数字が13.5万人と仮定します。
すると、13.5万+2.1万で実際の数字としての効果は15.6万、予想レンジ下限ギリギリとなり、ややドル売りという数字になります。さらに周辺環境を考えると、ADP全国雇用者数が強かったことから来る期待への失望、また絶対的な数値として+15.0万人(現状、安心できる増加数と見られている)を割り込んだこと、といったことがマイナス要因として働き、ドル売りに作用しやすいと判断することになります。
さらに雇用統計では、他にも平均労働時間や平均時給の変化といった項目が注目されていますので、全てに対してそうした数字を瞬時に判断して反射神経で動いているのがインターバンクディーラー達と言えます。我々、個人投資家は数字直後の動きに一喜一憂することなく、オーダー管理(資金管理)をきっちりとすることこそが肝要です。
オーダー/ポジション状況
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