豪州11月貿易収支予想外の改善
(今回発表)1月6日公表分(出所:豪州統計局)
11月貿易収支が発表されましたが、エコノミストが予想しきれないほどの貿易黒字(レンジ上限でも+2億豪ドル)となり、前月(10月)も赤字幅縮小の改善となりました。2か月分を合計すると実質+16.65億豪ドルの黒字幅となっています。
内容としては、10月と比べて11月は、
輸出が10月277.6億豪ドル、11月300.8億豪ドル、
輸入が10月288.8億豪ドル、11月288.4億豪ドル、
差引 ▼11.2億豪ドル +12.4億豪ドル
となり、輸出自体が8.4%の伸びになっています。
11月輸出は前月比23.2億豪ドルの増加となっており、その内訳は非農業産品20.1億豪ドル増、農業産品5.8億豪ドル増が主な項目となっています。
前者は石炭・豆炭が9.2億豪ドル増、鉄鉱石関連が6.9億豪ドル増、その他資源関連1.3億豪ドル増で、増加額の86%強を占めています。後者はその他農産品(食肉関連、羊毛など以外)が4.6億豪ドル増、食肉関連が1.7億豪ドル増でこの2項目で増加を占めています。
一方輸入はほとんど変わらずとなりましたが、内訳として、輸入増は原油・潤滑油が1.1億豪ドル増、資本財が1.3億豪ドルが主な項目、輸送用設備関連が2.0億豪ドル減、機械類が1.1億豪ドル減となっています。
輸出の内訳を見ると予想外になり易い項目ではあるものの、原油等の価格はさほど上昇を見せていないので、あくまで一時的要因になる可能性あります。
但し、この結果豪州GDPはかなりのプラス要因になります。
上図見ると、例年12月・1月に大幅改善しており、今年は1か月早く来たようです。結果として、為替との相関(下図)は大きく崩れました。
貿易収支と為替大幅にかい離?
その為替は貿易収支発表前に0.7325〜30米ドル付近で推移していましたが、発表後は0.7345米ドル付近まで僅か15〜20ポイントの上昇しかなく、現在は発表前よりも豪ドル安の位置にいます。結果的に0.7320〜30の抵抗線が守られています。昨日も次の抵抗線だった0.7380〜90まで届かず、0.7360付近まででした。シカゴポジションがスクエアに近いので、まだ豪ドル対米ドルの方向感がでていないようです。下値は0.7300に軽いサポートありますが、0.7280付近が次の下押しレベルになります。(1月6日14:00、1豪ドル=0.7318米ドル)
オーダー/ポジション状況
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