トルコリラ円見通し ドル円の続伸で4連騰、15日午前序盤の一時急落からは反騰(24/11/15)

トルコリラ円の11月14日は概ね4.56円から4.50円の取引レンジ、15日早朝の終値は4.55円で前日終値の4.52円からは0.03円の円安リラ高だった。

トルコリラ円見通し ドル円の続伸で4連騰、15日午前序盤の一時急落からは反騰(24/11/15)

ドル円の続伸で4連騰、15日午前序盤の一時急落からは反騰

〇昨日のトルコ円、ドル円追いかけ4.54まで高値を伸ばし、本日早朝には4.56へ続伸
〇本日午前序盤の4.50への急落は一時的だが、今後は対ドルでの動向にも要注意
〇今夜発表の米PPI等が堅調な場合、ドル円上昇と共にトルコ円も高値切り上げるか
〇対ドル、11/14は概ね34.38から34.14の取引レンジ、本日午前序盤に取引時間中の最安値更新
〇4.56超えからは4.57、4.58を順次試す上昇を想定
〇4.52割れから続落の場合は下向きとして4.50試しとする

【概況】

トルコリラ円の11月14日は概ね4.56円から4.50円の取引レンジ、15日早朝の終値は4.55円で前日終値の4.52円からは0.03円の円安リラ高だった。
米大統領選でのトランプ氏勝利見通しとFOMC追加利下げによる乱高下を通過して8日夜からドル円が一段高へ進んだため、トルコリラ円はドル円を追いかけて8日夜4.43円を起点として上昇期に入り、14日には7日高値4.52円を超えて4.54円まで高値を伸ばし、15日早朝には4.56円へ続伸した。
15日午前8時台にトルコリラが対ドルで一時急落して史上最安値を更新したため、トルコリラ円は4.50円へ急落したが、対ドルでのリラ急落が一時的だったことで4.55円まで戻し、ベンダーによっては15日早朝高値を超えて一段高へ進んでいる。

15日午前序盤の急落は一時的なものと思われるが、対ドルでのリラ安継続感が改めて認識されたことで今後はドル円を追いかける基本姿勢と共にドル/トルコリラ動向にも注意が必要となる。しかし、米10年債利回りの上昇とほぼ相関してドル円が上昇を継続する内は、トルコリラ円もドル円を追いかけて4.50円台後半から4.60円を目指して行く流れと思われる。
今夜は米小売売上高や鉱工業生産等の発表があり、堅調な数字ならドル円の上昇と共にトルコリラ円も高値を切り上げてゆく可能性があると思われる。

【ドル/トルコリラは15日午前序盤に取引時間中の最安値を更新】

ドル/トルコリラの11月14日は概ね34.38リラから34.14リラの取引レンジ、15日早朝の終値は34.32リラで前日終値の34.35リラからは0.03リラのドル安リラ高だった。
11月1日に34.42リラを付けて8月28日安値34.41リラをわずかに超えて取引時間中の史上最安値を更新し、終値では1日の34.30リラから4日の34.33リラへ2営業日連続で最安値を更新してから下げ渋っていたものの、12日から13日へ連日の終値最安値更新としていた。
14日は最安値更新へ進まなかったものの、15日午前序盤に34.69リラへ急落して取引時間中の最安値を更新した。その後に34.20リラへ反発するなど急落は一時的な動きと思われるが、年末へ向けたリラ安継続感を改めて示した印象だ。

為替市場は米大統領選でのトランプ氏勝利をきっかけとしインフレ再燃感とFRBの利下げペース鈍化見通しによりドル高基調が続いており、ユーロドル、英ポンドドル、豪ドル米ドル等が14日も9月後半以降の最安値を更新している。
トルコ中銀の月次ビジネスサーイで示されてきた2024年末で1ドル36リラ台へ向けた動きが始まった印象もある。

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

トルコリラ円の概ね3日から5日周期の底打ちサイクルでは、11月8日夜安値をサイクルボトムとした強気サイクル入りとして12日午前から14日午前にかけての間への上昇を想定していたが、13日夜にいったん下げてから一段高したため、14日午前時点では13日夜安値を直近のサイクルボトムとした新たな強気サイクル入りとして18日の日中から20日の日中にかけての間への上昇を想定した。
15日午前序盤に一時急落したものの早々に切り返しているので強気サイクルの継続とするが、次の4.50円割れからは弱気サイクル入りとして18日夜から20日夜にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では15日午前序盤の一時的急落から戻したため遅行スパンが一時的悪化から再び好転し、先行スパンからの転落を回避して上抜き返しているため、遅行スパン好転中の高値試し優先とするが、次に先行スパンへ潜り込むところからは下落継続を警戒して遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。

60分足の相対力指数は15日午前序盤の一時的急落で40ポイントを割り込んでから50ポイント台へ戻しているので、60ポイント超えからは70ポイント台を目指す上昇を想定するが、次の40ポイント割れからは下落継続とみて20ポイント台への低下を想定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、4.52円を下値支持線、4.56円を上値抵抗線とする。
(2)4.52円を上回るかわずかに割り込んでも切り返すうちは一段高余地ありとし、4.56円超えからは4.57円、4.58円を順次試す上昇を想定する。4.58円以上は反落注意とするが、4.53円を上回っての推移なら週明けも高値試しへ向かいやすいとみる。
(3)4.52円割れから続落の場合は下向きとして4.50円試しとする。4.50円前後は買われやすいとみるが、ドル/トルコリラの急変により4.50円割れから続落する場合は4.48円前後への下落を想定する。

【当面の主な予定】

11月15日
 17:00 10月 財政収支 (9月 -1005億リラ)
11月21日
 23:30 10月 中央政府債務 (10月 8兆6490億リラ)
11月21日
 16:00 11月 消費者信頼感指数 (10月 80.6)
 16:00 トルコ中銀 政策金利 週間レポレート (現状 50.0%)
 20:30 週次 外貨準備高 11/15時点 グロス(11/8時点 921.2億ドル) 
 20:30 週次 外貨準備高 11/15時点 ネット(11/8時点 607.3億ドル)


注:ポイント要約は編集部

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