トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円は「上値が重たい地合いのまま、32.60レベルをサポートに、33.60レベルをレジスタンスとする流れ」としました。実際のレンジは、安値が32.75レベル、高値が33.45レベルと、予想レンジよりも狭い値幅で動意の少ない年末相場となりました。
今週は本日の段階で既に2日間取引が行われ、年末の水準よりもややトルコリラ安の動きとなっていて昨日のNY市場ではドル円が水準を下げた際に32.64レベルへと水準を下げ、本日のドル円の上昇で若干値を戻しています。
今週は本日以降トルコの材料には目立ったものは無く、金曜に発表される米国雇用統計で米国長期金利がどのように動き、それの米ドルへの影響を考えることが最大の材料になってくると考えられます。年明け以降の基調はドル高ですから、仮に雇用統計で良い数字となれば素直にドル買い、悪い数字でも押し目でのドル買いという動きを考えつつ、昨年末の高値を超えてきた日経平均株価が円相場に与える影響も合わせて見ていくという流れです。
ただ、トルコリラの場合、他のクロス円と異なり円安材料以上にトルコリラ安材料が多いということは昨年から変化はありません。トルコ国内のエルドアン大統領の強権政治に加え、米国長期金利上昇による新興国から米国への資金回帰、特にジャンク債の格付けとなっているトルコに関しては新興国の中でも売り圧力が強まりやすい地合いです。
年始最初の回ということで、トルコリラでも昨年1年間のトルコリラ円の動きを見てみましょう。
トルコ円週足
チャート(週足)を見ると明らかですが、クーデター未遂後の大統領による強権政治がトルコリラ安の材料であること以前に、トルコリラは長期的にトルコリラ安の流れを継続しています。2015年初の高値圏から一貫してレジスタンスラインが上値を抑え、2015年後半からは、ややウェッジ型の下降チャンネルの中での値動きとなっています。
2017年初の段階では、このレジスタンスラインに近い位置での取引開始となっていますが、上抜けを考えるより引き続き過去チャンネル内に押し戻される流れを考える方が妥当でしょう。
今週は本日含めて3日しかありませんが、到達確率チャートと同じ1時間足チャートをご覧ください。
トルコ円一時間足
ここ数日の高値圏となっている33.20レベルは引き続き強いレジスタンスとなると考えられ、昨日の安値を抜けると32.00レベルへの下押しが入りやすくなります。戻り売りを前提に、32.00レベルをサポートに、33.20レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.22
ドル円、下落後に反発するなど底堅い動き。上昇トレンドの継続を想定(11/22朝)
21日(木)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.21
東京市場のドルは154円台後半で推移、今晩も要人発言で上下に動く可能性アリ(24/11/21)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外の米10年債利回りも上げ一服となったことでドルは一時154円台を付ける場面も見られた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.21
ドル円 地政学リスクくすぶるも再びレンジの様相に(11/21夕)
東京市場は一転してドルが弱含み。とくに終盤下げ足を速めている。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:山中 康司
2017.01.10
トルコリラ円ショートコメント(2017年1月10日)
現在の主要通貨では円が強いという流れになっていますが、トルコリラに関してはトルコの目立った材料は無いものの、
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:編集人K
2017.01.03
トルコの銃乱射事件でIS犯行声明(2017年1月3日早朝)
少なくとも35人が死亡したとされる1日のトルコのナイトクラブでの銃乱射事件で、ISは犯行声明を出しています。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。