9月CPIでインフレ鈍化傾向強まれば、利下げ期待でランドは上昇も
【先週の南アフリカ・ランド】
先週のランドは、強い経済指標が発表されたにも関わらず、ドル買いの勢いが強まったことや中東情勢の緊迫化などが影響して上値の重い展開となった。
15日に発表された9月SACCI景況感指数は110.2と前回の109.1を上回ったほか、16日の8月小売売上高は3.2%と前回の1.7%、市場予想の2.9%ともに上回る強い数字となった。週初にランドは8.58円台まで上昇したが、買いは続かず。
ソフトランディング期待を背景にドルが主要通貨に対して強含む展開となったことから、対ドルでのランド下落に対円もつられた。また、イスラエルがハマス最高幹部を殺害と伝わるなど中東情勢の緊迫化などもリスクオンを手控えさせる要因に。荒い中国市場の動向なども影響して、週末にかけて、ランドはやや利益確定が強まった。
ランド・円(東京時間:10月14日―10月18日)※Investing.comの日足を参照
始値:8.5613円
高値:8.5801円
安値:8.4173円
終値:8.4754円
【先週と今週の重要指標】
※時間は東京時間
10月15日
18時30分、9月SACCI景況感指数、前回:109.1、結果:110.2
10月16日
20時00分、8月小売売上高、前回:1.7%、市場予想:2.9%、結果:3.2%
10月23日
17時00分、9月消費者物価指数(前月比)、前回:0.1%
17時00分、9月消費者物価指数(前年比)、前回:4.4%
10月25日
16時00分、10月設備稼働率、前回:74.9%
※予定は変更することがございます。
【今週の見通し】
今週のランドは、23日に発表される9月の消費者物価指数(CPI)に関心が向かいそうだ。8月の4.4%を下回る結果となれば、インフレ鈍化に伴う追加の利下げ観測が意識されて、経済の底入れが進むとの思惑からランドが上昇する可能性はある。
4月CPIは5.2%、5月も5.2%、6月は5.1%、7月は4.6%、8月は4.4%とインフレは鈍化傾向にある。南アフリカ中央銀行は9月の声明において「インフレ率がより低い水準にとどまる限り、インフレ期待を目標範囲の中央値(4.5%)付近に留める動きがさらに進むと予想」と指摘しており、一段の利下げの可能性を示唆している。
クガニャゴ南ア中銀総裁は、インフレ鈍化に自信を示した上で「今後2,3回の利下げを予想している。行動の余地が広がる」と国会議員に対して発言していることから、9月CPIでインフレ鈍化が確認された際、11月利下げ実施のムードは強まるだろう。
日足の一目均衡表では、雲上限を上放れているほか、遅行スパンも雲を上抜けるなどトレンドは強い。切り上がる転換線や20日移動平均線がサポートとなっており、7月23日以来の8.6円台が間近に迫っている。いったん利益確定が入っても20日移動平均線で下げ止まると推測。9月CPIでのインフレ鈍化を前提としたランド上昇の展開に期待したい。
南アフリカランド円日足
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.21
東京市場のドルは154円台後半で推移、今晩も要人発言で上下に動く可能性アリ(24/11/21)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、時間外の米10年債利回りも上げ一服となったことでドルは一時154円台を付ける場面も見られた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.21
ドル円 地政学リスクくすぶるも再びレンジの様相に(11/21夕)
東京市場は一転してドルが弱含み。とくに終盤下げ足を速めている。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.10.26
南アランド円週報:『CPI鈍化を好感する形で約3ヵ月半ぶり高値圏へと急上昇』(10/26朝)
南アランドの対円相場(ZARJPY)は、一時8.70円まで上昇するなど、約3カ月半ぶり高値を更新しました。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.10.19
南アランド円週報:『テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも上昇トレンドの継続を示唆』(10/19朝)
南アランドの対円相場(ZARJPY)は、直近高値圏での底堅い動きが続いています。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。