南アランド円週報:『テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも上昇トレンドの継続を示唆』(10/19朝)

南アランドの対円相場(ZARJPY)は、直近高値圏での底堅い動きが続いています。

南アランド円週報:『テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも上昇トレンドの継続を示唆』(10/19朝)

『テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも上昇トレンドの継続を示唆』

〇今週の南ア円、週初8.58に上昇するも、週後半にかけ一時8.42まで反落
〇米指標の好調と米金利上昇による対ドルでの下落、中東の地政学リスク等が重石に
〇週末はやや持ち直し、8.5付近で越週
〇テクニカルには、主要テクニカルポイントの上での推移、買いシグナルも継続、地合い強い
〇南ア経済復調期待、政治安定化期待、中国の景気回復期待、ドル円の先高観等も南ア円をサポート
〇引き続き、南アランド円相場の上昇をメインシナリオとして予想
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):8.40ー8.65

今週のレビュー(10/14−10/18)

今週の南アフリカランド円相場(ZARJPY)は週初8.56円で寄り付いた後、(1)中国経済の回復期待(藍仏安財政相は10/12の記者会見で「国債発行を大幅に増やす」と発言)や、(2)株式市場の堅調推移(リスク選好の新興国通貨買い)、(3)金・プラチナ価格の堅調推移(南アフリカの交易条件改善期待)が支えとなり、週明け早々に、週間高値8.58円まで上昇しました。

しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(4)オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングスによる業績見通しの大幅下方修正(リスクオフ再開)や、(5)ウォラーFRB理事によるタカ派的な発言、(6)米経済指標の良好な結果、(7)米金利上昇に伴うドル買い圧力(対ドルでの南アランド下落→南アランド円連れ安)、(8)中東を巡る地政学的リスクが重石となり、週後半にかけて、週間安値8.42円まで下落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、週末にかけて持ち直し、本稿執筆時点(日本時間10/19午前6時00分現在)では、8.49円前後で推移しております。尚、今週発表された南ア9月SACCI景況感指数(結果110.2、前回109.1)および、南ア8月小売売上高(結果+3.2%、予想+2.3%)はいずれも良好な結果となりましたが、市場の反応は限られました。

来週の見通し(10/21−10/25)

南アランドの対円相場(ZARJPY)は、直近高値圏での底堅い動きが続いています。日足ローソク足が主要テクニカルポイント(21日線、50日線、90日線、200日線、一目均衡表基準線、転換線、雲上下限、ボリンジャーミッドバンド)の上側で推移していることや、強い買いシグナルを示唆する「強気のパーフェクトオーダー」「一目均衡表三役好転」が成立していること等を踏まえれば、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)南ア経済の復調期待(南アフリカのインフレ鈍化→南ア中銀による利下げサイクル開始→今週発表された南ア経済指標はいずれも良好な結果)や、(2)南ア政治の安定化期待(一党独裁政権から親ビジネス路線の連立政権に変わったことを市場が好感→南アフリカへ資金流入期待)、(3)経済的な結びつきの強い中国の景気回復期待(今週発表された中国の主要経済指標はいずれも市場予想を上回る良好な結果。また、中国政府・当局が発表した景気刺激策も中国経済を下支えする見通し)、(4)日銀による過度な利上げ期待の剥落(円キャリートレード再開→ドル円上昇→南アランド円連れ高)など、南アランド円相場の上昇を連想させる材料が増えつつあります。

来週10/23に予定されている南ア9月消費者物価指数が市場予想を下回る結果となれば、上記1の波及経路(インフレ鈍化→南中銀の追加利下げ期待→南ア経済を下支え)で、南アランドに上昇圧力が加わるシナリオが想定されるため、当方では引き続き、南アランド円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします。

来週の予想レンジ(ZARJPY):8.40ー8.65

注:ポイント要約は編集部

『テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも上昇トレンドの継続を示唆』

南アフリカランド円日足

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