トルコリラ円見通し 先週末から右肩下がり、ドル円の調整期入りとドル高リラ安のぶり返し気配(24/7/9)

トルコリラ円の7月8日は概ね4.94円から4.90円の取引レンジ、9日早朝の終値は4.92円で先週末終値4.91円からは0.01円の円安リラ高だった。

トルコリラ円見通し 先週末から右肩下がり、ドル円の調整期入りとドル高リラ安のぶり返し気配(24/7/9)

先週末から右肩下がり、ドル円の調整期入りとドル高リラ安のぶり返し気配

〇トルコリラ円、ドル円の下げ渋りと対ドルの安値更新回避から、7/8夜4.90を若干割り込んだが下げ渋る
〇戻り高値は徐々に切り下がっており上値の重い展開に留まっているため、一段安しやすい状況か
〇対ドル、7/8は概ね32.77から32.43の取引レンジ、リラ売りが優勢だが7/5安値32.78割れには至らず
〇終値ベースでは2営業日連続のドル高リラ安、日足は7/4から3営業日連続陰線
〇4.92から4.93にかけては戻り売り有利、4.93を超える場合は4.94、4.95を順次試す上昇を想定する
〇4.89割れからは、4.88、4.87を順次試す下落を想定する

【概況】

トルコリラ円の7月8日は概ね4.94円から4.90円の取引レンジ、9日早朝の終値は4.92円で先週末終値4.91円からは0.01円の円安リラ高だった。
ドル円が7月3日夜に161.94円を付けて年初来及び2011年10月以降の高値を更新したところから下落に転じ、ドル/トルコリラも6月26日から7月4日まで7営業日連続のドル安リラ高だったところからリラ安再開となったためにトルコリラ円は7月3日夕高値4.96円で3月13日安値4.52円以降の最高値を更新したところから下落に転じて7月4日と5日を2営業日連続陰線として4.90円まで安値を切り下げた。

ドル円は7月8日午前に160.22円まで下げてから8日夕高値161.11円まで戻した後は161円を割り込んでの推移ながら下げ渋っており、ドル/トルコリラも7月5日から8日へ2営業日連続でドル高リラ安としたものの5日に32.78リラへ下落した後は安値更新を回避したため、トルコリラ円は8日夜に4.90円を若干割り込んでから下げ渋っている。しかし7月5日夜から8日夕へと戻り高値は徐々に切り下がっており上値の重い展開に留まっているため一段安しやすい状況と思われる。

【対ドルでドルトルコリラは3日連続陰線でのリラ安】

ドル/トルコリラの7月8日は概ね32.77リラから32.43リラの取引レンジ、9日早朝の終値は32.67リラで先週末終値32.64リラからは0.03リラのドル高リラ安だった。
6月28日に一時的な急落で33.04リラを付けて取引時間中の史上最安値を更新したものの、日足終値ベースでは6月26日から7月4日まで7営業日連続のドル安リラ高となり7月3日には32.30リラへ高値を伸ばしたが、4日は高値更新へ進めずに日足は上ヒゲ陰線に終わり、5日は一時32.78リラへ下落したが、週明けもリラ売りの流れが優勢となり5日安値割れには至らなかったものの終値ベースでは2営業日連続のドル高リラ安、日足は7月4日から3営業日連続陰線となった。

6月27日にトルコ中銀がインフレ抑制のための金融引き締めを継続するとして政策金利の週間レポレートを50%で据え置いたこと、6月28日にFATF(マネーロンダリングやテロ資金に対する国際的監視機関)がトルコを監視対象強化国から除外したこと等でリラ売りにブレーキがかかったとして7月3日まではドル安リラ高での推移を続けたのだが、リラの先安感は変わらないとして1ドル32リラ台に留まりリラ売りが再開している印象だ。
7月9日午前序盤も32.74リラ近辺で推移しており7月9日も連続陰線で下げるようだと再び史上最安値を試す流れへと進みかねないところだ。

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

トルコリラ円の概ね3日から5日周期の底打ちサイクルでは、7月4日夜に4.94円を割り込んだために7月5日午前時点では7月3日夕高値を直近のサイクルトップとした弱気サイクル入りとして5日の日中から6日早朝にかけての間への下落を想定したが、7月5日夕刻へ一段安してから小反発したものの再び失速気味となり前回ボトムから5日を経過したために、8日午前時点では5日夕安値を割り込む場合は新たな弱気サイクル入りとするのを妥当とみて5日夕安値を直近のサイクルボトムとした。
7月8日午前から夜にかけて5日夕安値を若干割り込んでおり戻り高値も右肩下がりのため、5日夜高値を直近のサイクルトップとした弱気サイクル入りとして10日午後から12日夕にかけての間への下落を想定する。強気転換は5日夜高値超えからとする。

60分足の一目均衡表では遅行スパンが実線と交錯を繰り返しているものの先行スパンから転落した状況が続いているので遅行スパン悪化中は安値試し優先とし、先行スパンを上抜き返せないうちは遅行スパンが一時的に好転してもその後に悪化するところから下げ再開とする。先行スパンへ潜り込む場合は強気転換注意とするが強気転換は先行スパンを上抜き返すところからとする。

60分足の相対力指数は7月5日から8日への安値切り下がりに対して指数のボトムが切り上がる強気逆行気配がみられるものの戻り高値切り下がり基調のため55ポイント以下での推移中は下向きとして次に40ポイントを割り込むところからは20ポイント台への低下を想定する。55ポイント超えからは60ポイント台序盤への上昇を想定するがその後の反落注意とする。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、4.89円を下値支持線、4.93円を上値抵抗線とする。
(2)4.92円から4.93円にかけては戻り売り有利とするが4.93円を超える場合は4.94円、4.95円を順次試す上昇を想定し、4.93円を上回っての推移なら10日も高値試しへ向かいやすいとみる。
(3)4.89円割れからは4.88円、4.87円を順次試す下落を想定する。4.87円以下は反騰注意とするが4.90円以下での推移なら10日も安値試しへ向かいやすいとみる。

【当面の主な予定】

7月10日
 16:00 5月 鉱工業生産 前月比 (4月 -4.9%)
 16:00 5月 鉱工業生産 前年同月比 (4月 -0.7%)
 16:00 5月 失業率 (4月 8.5%)
7月11日
 16:00 5月 小売売上高 前月比 (4月 -1.8%)
 16:00 5月 小売売上高 前年同月比 (4月 10.2%)
 20:30 週次 外貨準備高 7月5日時点 (6月28日時点 848.3億ドル)
 20:30 週次 外貨準備高 7月5日時点 (6月28日時点 394.0億ドル)
7月12日
 16:00 5月 経常収支 (4月 -52.9億ドル)
7月16日
 17:00 6月 財政収支 (5月 2194.1億リラ)



注:ポイント要約は編集部

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