豪ドルWeekly 07年以来の水準まで上昇、タカ派姿勢確認で強いトレンドに(24/6/21)

豪ドルは上昇。2013年5月高値を上回り、2007年11月以来の105円91銭まで円安豪ドル高が進行した。

豪ドルWeekly 07年以来の水準まで上昇、タカ派姿勢確認で強いトレンドに(24/6/21)

07年以来の水準まで上昇、タカ派姿勢確認で強いトレンドに

【今週の豪ドル】

今週は、オーストラリア準備銀行(豪中銀、RBA)やブロック豪中銀総裁によるタカ派方針を受けて、豪ドルは上昇。2013年5月高値を上回り、2007年11月以来の105円91銭まで円安豪ドル高が進行した。

18日、豪中銀は、RBA理事会にて、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを市場予想通り4.35%に据え置いた。据え置きは5会合連続となる。根強いインフレの上振れリスクを踏まえて利上げの是非を議論した結果、据え置きを決定した。

声明では、「インフレの抑制に必要であれば追加利上げを排除しない」と改めて示唆した。声明文で「最近のデータはまちまちだが、インフレ上昇リスクに引き続き警戒する必要があることが再確認された」と指摘。足元のインフレ率は3.6%で、中銀の目標値をなお大幅に上回っており、ブロック豪中銀総裁は、政策会合後の記者会見で「インフレ率を(豪中銀が掲げる)2−3%の目標範囲に戻すには、道のりはまだ長い」と発言した。

市場関係者の多くは、利上げ再開の可能性は小さいと見ているが、年内の利下げ観測は低下。現在、利下げが完全に織り込まれているのは2025年春(4月or5月)以降となっている。

豪中銀声明及びブロック豪中銀総裁の発言でタカ派姿勢が確認できたことから、週を通して豪ドルは対円、対ドルで上昇。2013年5月高値105円47銭を上回り、2007年11月以来の105円91銭まで円安豪ドル高が進行した。

豪ドル・円(東京時間:6月17日―6月21日(終値は9時台終値を参照))※Investing.comの日足を参照
始値: 104円11銭
高値: 105円91銭
安値: 103円57銭
終値: 105円89銭 

【今週と来週の重要指標】

※時間は東京時間

6月18日
13時30分、豪中銀政策金利、前回:4.35%、市場予想:4.35%、結果:4.35%
6月25日
6時00分、6月消費者信頼感指数、前回:−0.3%
6月26日
9時30分、5月先行指数、前回:−0.03%
10時30分、5月消費者物価指数(前年比)、前回:3.6%、市場予想:3.8%

※予定は変更することがございます。

【今週末から来週の見通し】

今週末から来週の豪ドルは、26日の5月消費者物価指数(CPI)など経済指標が手掛かり材料となろう。上のトレンドが強まっている状況下、豪ドル高への期待感は非常に強い。

5月29日に発表された4月CPIは市場予想を上振れ、そして、6月13日の5月雇用統計も強く、18日のRBA理事会ではタカ派な姿勢が確認できた。インフレ見通しの上振れリスクが高まっていることから、5月CPIへの関心は非常に高いと言えよう。4月時よりも伸びが加速する見通しのため市場予想通りだった場合でもインフレを意識する地合いとなりやすい。

5月CPIで高い伸びが確認された場合、市場では7月31日に発表される4−6月のインフレ統計上振れの可能性も出てくるだろう。そうなれば、利上げ再開も現実味を増すと考える。4−6月のインフレ統計の前に6月CPI発表があるので段階を踏む必要はあるが、米連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)にて、2024年1回の利下げ見通しを示しているドル、6月の欧州中央銀行(ECB)理事会にて利下げを実施したユーロなど主要通貨に対して、豪ドルが強含む展開は想定できよう。

日本銀行が7月に利上げ実施の可能性はあるが、0.1%程度の利上げに留まるとの公算から、日豪金利差はほぼ変わらないため、対円でも豪ドルは強いトレンドを維持すると考える。

月足チャートでは、20年3月安値59円87銭をボトムとした上昇のなか、14年高値102円89銭を上回っており、2013年5月高値を上回った。短期的にも4月の長い上影(上ヒゲ)を吸収したことから強いトレンドが継続していると考える。円安豪ドル高の展開が続くと想定する。

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豪ドル円日足

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