NZドルWeekly 反発基調強まる展開か、日本当局の円買い介入やインフレ経済指標発表には警戒(24/5/10)

今週のNZドルは、USドルや豪ドル同様、4月末から5月頭の日本当局と思われる円買い介入後の反発が続いた。

NZドルWeekly 反発基調強まる展開か、日本当局の円買い介入やインフレ経済指標発表には警戒(24/5/10)

反発基調強まる展開か、日本当局の円買い介入やインフレ経済指標発表には警戒

【今週のNZドル】

今週のNZドルは、USドルや豪ドル同様、4月末から5月頭の日本当局と思われる円買い介入後の反発が続いた。

目立った経済指標の発表が予定されていなかったことで、経済的なつながりの強い豪ドルやUSドルにつられる展開となった。5月1日に90円93銭をつけた後はリバウンド基調が続き週末には93円台を回復。5月3日以降、陽線を6本残す強い地合いとなった。

NZドル・円(東京時間:5月6日―5月10日(終値は9時台終値を参照))
※Investing.comの日足を参照

始値:91円86銭
高値:93円89銭
安値:91円79銭
終値:93円77銭 

【今週と来週の重要指標】

※時間は東京時間

5月13日
12時00分、第2四半期二年インフレ予想、前回:2.5%
5月17日
7時45分、第1四半期生産者物価指数(前期比)、前回:0.7%

※予定は変更することがございます。

【今週末から来週の見通し】

今週末から来週のNZドルは、豪ドルやUSドルの動向につられる展開が継続する一方、13日と17日のインフレ関連経済指標を睨んだ展開となろう。

3月16日に発表された昨年10-12月の実質GDP成長率は前期比年率−0.37%と2四半期連続のマイナス成長と、テクニカル・リセッションに陥っている。1−3月期実質GDP発表は6月中旬と一カ月先の話のため、来週発表される第2四半期二年インフレ予想と第1四半期生産者物価指数(PPI)に関心が集まろう。

足下のインフレは頭打ちの動きを強めつつあるが、サービスや非貿易財を中心にインフレ圧力はくすぶっている。こうしたなか、川上の経済指標でもある第1四半期PPIが強い数字となれば、川下である第2四半期消費者物価指数(CPI)の上昇懸念も強まる。先々のインフレ加速懸念が強まると、実体経済の厳しい状況が長期化する可能性が高まることで、ニュージーランド準備銀行(NZ中銀)は難しい対応を迫られるだろう。

インフレが終息したことを確認もしくは見通せた段階でNZ中銀は利下げを行いリセッション対応を行う、というシナリオがベストだが、来週のインフレ経済指標次第では、NZ中銀は非常に難しいコントロールを迫られる可能性がある。

一方、テクニカル面は強いトレンドが見られる。日足の一目均衡表では、日本当局と見られる円買いドル売り介入のあおりをうけて、雲下限を下回る場面も見られたが反発。5日連続で陽線を並べるしっかりとしたリバウンドで4月29日の94円台回復を視野に入れた格好に。長い上ヒゲ(上影)を吸収するには、大きなイベントに伴う投機筋の円売りポジション積み上げの力を借りる必要があるため、95円台回復は難しいと考える。

ただ、戻り高値更新で中長期的にもトレンドは強いことからテクニカル面は良好と言えよう。経済面や日本当局による円買い介入などの警戒感は残るなか、戻りを試す展開を想定したい。

反発基調強まる展開か、日本当局の円買い介入やインフレ経済指標発表には警戒

NZドル円日足

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