OPEC減産合意でリスク・オンの円安株高
OPEC減産でリスク・オン
風が吹けば桶屋が儲かるような話と言えなくなくもありませんが、昨晩のOPEC会合で加盟国にロシアも加わっての原油生産量を調整、価格の回復を図る話し合いがまとまったと報道されたことで、世界経済の低迷の一角を象徴している底なしの原油安への不安が和らぎ、金融市場はリスク・オンのスイッチが入り今日の東京市場では円売りと株買いが強まりました。
日経平均は一時400円を上回る上昇を見せ、終値ベースでも前日比204円高の18,513円をつけ、終値ベースで年初来高値を更新しています。
ドル円は朝方一時114.83をつけ、115円に迫りましたが、その後は調整が入り海外時間に入ってからは114円割れでの取引となっています。
115円手前に調整か、次期トランプ政権周辺からの牽制発言警戒
市場のテーマは明日の米国雇用統計に移りますが、すでに12月の米利上げはほぼ確実視されている現在、通常よりは金融市場への影響も少ないと考えられる反面、「トランプ期待」の経済についてどのような言及がなされるのかに注目が集まります。
一方で引き続き対円でのドル買い意欲は強く、このまま更なる円安が進むのかそれともいったん調整局面に入るのかは節目の115円を目の前にしてよく考えるべき状況となりつつもあります。
財務長官を含む次期トランプ政権の主要ポストも固まりつつあり、そもそも選挙戦時からドル高をよしとはしていなかったトランプ氏の周辺では、いずれはドル円相場へのなんらかの言及がされる可能性は高まってきており、その場合内容的には「ドル独歩高の許容」となる可能性は低いと考えざるを得ません。
おっかなびっくりここまで上げてきたドル円であるだけに、強めのドル高懸念コメントなどが次期政権周辺から出てくる場合には、それなりの衝撃を覚悟する必要があり、要注意です。
本日財務省が発表した法人企業統計で、7-9月の本邦の設備投資が前年同期比で-1.3%を記録、三年半ぶりのマイナスに転じています。
市場予想をも下回る数値の悪化は前期+11.1%だった製造業の設備投資が-1.4%に落ち込んだことが主たる要因です。
今晩は22:30に新規失業保険申請件数、24:00にISM製造業景況指数、建設支出等の発表があります。序盤の欧州株価指数先物は弱含みで推移しています。
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
日本円(JPY)の記事
Edited by:編集人K
2016.12.02
イベント前にポジション調整の動き(2016年12月2日)
OPEC減産合意後も原油先物価格は上昇を続け、ISM製造業指数等の指標も好調。米十年物国債の金利は一時2.49%をつけるなど、
-
日本円(JPY)の記事
Edited by:編集人K
2016.12.01
OPEC減産合意でドル円114円台へ(2016年12月1日)
OPECは原油生産量を日量120万バレル減産し、3,250万バレルにすることで合意したと発表しました、
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。