NZドルWeekly 1月31日から2月1日未明にかけて上放れを試す展開か
【今週のNZドル】
今週のNZドルは、CPIがまちまちの結果となったことから、90円前後と方向感に乏しい展開となった。
24日の第4四半期CPIは前期比0.5%増と市場予想(同0.4%増)を上回った一方、前年比では、同4.7%増と市場予想(同4.8%)と下回るなどまちまちの結果となった。
NZドルは23日に89円73銭まで下げる場面が見られたものの、一段安は回避され90円を挟んだもみあい相場が続いた。徐々に三角保合いの形状が見られる。
NZドル・円(東京時間:1月22日―1月26日(終値は9時台終値を参照))※Investing.comの日足を参照
始値:90円66銭
高値:90円83銭
安値:89円73銭
終値:90円09銭
【来週の重要指標】
※時間は東京時間
1月30日
6時45分、12月貿易収支、前回:−12.34億NZドル
1月31日
9時00分、1月ANZ企業信頼感、前回:33.2
2月2日
6時45分、12月住宅建設許可、前回:−10.6%
※予定は変更することがございます。
【来週の見通し】
来週のNZドルは、1月31日の豪CPIの結果をきっかけに上放れを試す可能性がある。
今週のニュージーランドCPIがまちまちで方向感に欠ける展開だったこともあり、経済的なつながりが深い隣国オーストラリアの31日に発表される10−12月期CPIを見極めたいところか。
テクニカル面では、昨年12月1日につけた昨年来高値の91円54銭に1円弱まで迫っており、上を意識しやすい地合いと考える。一方、日足の一目均衡表では、雲上限を上放れているが、遅行スパンは実線とほぼ同水準で推移している。自然体で実線を上抜く公算は大きいが、ミニ三角保合いを形成しており方向感に欠ける展開と言えよう。
月足で豪ドルと見比べると、2022年9月高値水準で上値が重くなった豪ドルよりも、2015年4月以来の水準まで上昇しているNZドルの方が長期トレンドでも分があると考える。
ただ、ニュージーランド経済の結果だけではNZドルは動きにくそうだ。USドルや豪ドルの力を借りる必要があるため、31日の豪10−12月期CPIがNZドル上放れのきっかけとなるかもしれない。
また、31日は米連邦公開市場委員会(FOMC)も控えている(正確には東京時間2月1日未明)ことからUSドルも上下に振れやすい日である。つまり、1月31日から2月1日未明にかけては、方向感に乏しいNZドルも上下に動く可能性があるということだ。
上放れか下放れか、どちらを試す展開か?と聞かれたら「上放れを試す展開」と答える。理由は昨年7月末以降、下値をじりじりと切り上げているほか、昨年12月に昨年来高値91円54銭を付けており、モメンタムが良好だからである。
なお、2024年一回目のNZ中銀が開催する金融政策理事会(現在、5.5%と約15年ぶりの高水準)は、2月28日と日米欧の主だった中銀会合のスケジュールでは最も遅いことから、1月のNZドルは自国経済の材料では小動きに留まると想定する。
NZドル円日足
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