南アフリカランドWeekly 反発強まりやすい形状だが、SARBのハト派発言に警戒(24/1/22)

先週のランドは、中国経済への先行き不透明感で週央にかけて売り優勢となるが、国内経済指標の改善を材料に戻す展開となった。

南アフリカランドWeekly 反発強まりやすい形状だが、SARBのハト派発言に警戒(24/1/22)

反発強まりやすい形状だが、SARBのハト派発言に警戒

【先週の南アフリカ・ランド】

先週のランドは、中国経済への先行き不透明感で週央にかけて売り優勢となるが、国内経済指標の改善を材料に戻す展開となった。

1月17日、中国の第4四半期GDPが市場予想(前期比+5.3%)を下回る同+5.2%だったことや、12月の中国小売売上高も市場予想を下回るなど中国経済の弱さが影響して、ランドも売られる展開となった。

ただ、同日に発表された南アフリカの11月小売売上高は前年比−0.9%と前回(同−2.5%)、市場予想(同−1.1%)ともに改善。翌18日の11月鉱業生産も前年比+6.8%と前回(同+3.9%)、市場予想(同+3.0%)をともに上回ったことから、ランドは上昇。

週単位では、ほぼ「往って来い」の横ばい推移となったが、自国経済を材料に持ち直すしっかりとした展開となった。

ランド・円(東京時間:1月15日―1月19日)※Investing.comの日足を参照
始値:7.7846円
高値:7.8533円
安値:7.7278円
終値:7.7909円 

【今週の重要指標】※時間は東京時間

1月24日
17時00分、12月CPI(前年比)、前回:5.5%、市場予想:5.2%
17時00分、12月CPI(前月比)、前回:−0.1%、市場予想:0.1%
17時00分、12月CPI(コア)(前年比)、前回:4.5%、市場予想:4.5%
17時00分、12月CPI(コア)(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.3%
1月25日
18時30分、12月PPI(前年比)、前回:4.6%、市場予想:4.3%
18時30分、12月PPI(前月比)、前回:−0.6%、市場予想:−0.3%
未定、SARB政策金利、前回:8.25%、市場予想:8.25%

※予定は変更することがございます。

【今週の見通し】

今週のランドは、1月25日に開催される南アフリカ中央銀行金融政策決定会合(SARB)による政策金利発表および経済見通しを見極める神経質な展開となりそうだ。

SARBの前日に12月消費者物価指数(CPI)発表を控えており、慌ただしいスケジュールだ。11月のCPIは、前年比+5.5%と10月(同+5.9%)比で大幅に鈍化し、SARBがターゲットとしている3−6%のインフレのレンジに6カ月連続で収まった。

24日のCPI次第だが、仮に3−6%のインフレ目標に収まった場合、SARBは今回の会合で、利下げに対する地ならしを行う可能性がある。市場予想では、2024年末にかけて、政策金利は現在の8.25%から7.5%まで引き下げられるとみられており、一回目の利下げのタイミングは近いとの見込みだ。

SARBが利下げに向けた地ならしに踏み込むなど「ハト派」なスタンスが伝わった際、ランドは売りの反応を示すだろう。その前に24日のCPIが3−6%のインフレ目標に収まるかがポイントか。

一方、テクニカルでは、日足の一目均衡表の雲に突入しかかっている。遅行スパンが実線を上回ったほか、上値抵抗線として意識されそうだった50日移動平均線も上回ったことから、反発基調は強まりそうな状況だ。

反発基調が強まった際の戻りのメドは、雲上限が位置する7.95円水準となろう。この水準は、昨年11月16日高値(8.3404円)から同年12月28日(7.5595円)の下落幅の半値戻しとほぼ同じであることから、戻りのメドとしても意識されやすいと考える。

テクニカルでは反発が試そうな状況だが、CPIとSARBのハト派発言の有無で、今後の展開が大きく変わる週となりそうだ。

反発強まりやすい形状だが、SARBのハト派発言に警戒

南アランド日足

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