南アフリカランドWeekly 基本こう着だが、唯一の手掛かり材料は株価指数か(23/12/25)

先週のランドは、外部環境を材料に買われる場面も見られたが、株式市場も方向感に乏しかったことから、週末にかけて下落。「往って来い」の状況となった。

南アフリカランドWeekly 基本こう着だが、唯一の手掛かり材料は株価指数か(23/12/25)

基本こう着だが、唯一の手掛かり材料は株価指数か

【先週の南アフリカ・ランド】

先週のランドは、外部環境を材料に買われる場面も見られたが、株式市場も方向感に乏しかったことから、週末にかけて下落。「往って来い」の状況となった。

この週唯一の経済指標である10月の景気先行指数が112.0と9月の111.7を少し上回ったことや、米連邦準備制度理事会(FRB)による2024年の3回程度の利下げ発表に対する資金流入期待などを材料にランドは上昇。12月4日以来となる7.88円台まで買われた。

ただ、南アフリカの主要株価指数であるヨハネスブルグ主要40の上げは限定的で週を通してもみ合う格好となったことから、ランドも買い一服。19日の日銀金融政策決定会合後、買われていたドルも落ち着いた動きとなったことなどから、ランドも連れ安となった。

ランド・円(東京時間:12月18日―12月22日)※Investing.comの日足を参照
始値:7.7467円
高値:7.8891円
安値:7.6522円
終値:7.6908円 

【今週の重要指標】※時間は東京時間

12月29日
15時00分、11月の財政収支、前回:6.08%
21時00分、11月の貿易収支、前回:−127.0億ランド

※予定は変更することがございます。

【今週の見通し】

今週のランドは、29日の経済指標の発表以外、イベントが観測されていないことから、年末年始らしい静かな地合いとなりそうだ。

11月の財政収支および同月の貿易収支の発表以外、1月上旬まで経済指標の発表は予定されていない。先週の「往って来い」を見る限り、年末年始の休暇入りしている市場参加者が多く、積極的な売買を手掛ける投資家は不在である。

テクニカルでは、日足の一目均衡表の雲下限手前で失速しており、三役逆転のままのためトレンドは弱い。今後は、100日移動平均線(MA)が位置する7.84円水準や雲下限の7.96円水準が上値抵抗ラインとして意識されよう。一方、先週末は7.6円台割れを回避したことから、この7.6円台水準や7.73円台で位置する9日MAなどが下値支持ラインとなろう。

参加者が減少する年末年始は、基本的にはこの狭いレンジで推移すると想定する。ただ、方向感に乏しいヨハネスブルク主要40が、12月1日の戻り高値70305を上回ってくれば、ランド買いが強まる可能性はある。目立った売買材料に乏しいことから、引き続き株価指数には注目と言えよう。また、1月第一週は、米国の雇用に関する経済指標の発表が相次ぐことから、ドルに連れ高、もしくは連れ安となる可能性も注意しておきたい。

なお、国営電力会社エスコムの経営不振に対する抜本的な改善が進まない限りは、国内の電力不足は解消されない。重要な電力問題が解消されない限り、南アフリカ経済の安定は難しく、ランドの重しとなる。一方、ほぼ100%輸入エネルギーで賄っている南アフリカにとって、原油価格の落着きはランドの下支え要因となっていることで、原油価格などエネルギー価格の動向も気にしておきたい。

基本こう着だが、唯一の手掛かり材料は株価指数か

南アランド円日足

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