トルコリラ円レポート月曜版(2016年11月21日)

ドル円が米国大統領選から10円近い円安となり、軒並みクロス円でも円安となっている中でトルコリラ円が比較的動きが少ないのは、

トルコリラ円レポート月曜版(2016年11月21日)

トルコリラ円レポート月曜版

今週はトルコリラ円となります。

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円は「32.20レベルをサポートに、33.30レベルをレジスタンス」としました。実際のレンジは、安値が32.44レベル、高値が33.25レベルと、ほぼ予想レンジでの動きに収まりました。

ドル円が米国大統領選から10円近い円安となり、軒並みクロス円でも円安となっている中でトルコリラ円が比較的動きが少ないのは、ドル円同様にドルトルコリラでもドル高が進んでいることがその理由です。

ドル円、ドルトルコリラ、トルコリラ円の動きを4時間足チャートで比較してみます。

      ドル円、ドルトルコリラ、トルコリラ円4時間足

      ドル円、ドルトルコリラ、トルコリラ円4時間足

上段のドル円(1週間ずつを囲み)と中段のドルトルコリラは、どちらも大統領選開票日以降ドルが上昇しています。その週の週初始値と先週末終値との2週間のドル上昇率を見ると以下のようになっています。

ドル円 104.10 → 110.92 6.6%
ドルトルコリラ 3.1465 → 3.3637 6.9%


トルコリラ円を見ればわかりますが、どちらもドルの上昇率がほぼ一致していることがわかります。

どちらも米国の長期金利上昇によるドル高といった背景はありますが、更にドル円では、リスクオンの動きによる株高、円安の動きが重なり、ドルトルコリラでは米金利上昇による新興国通貨からドルへの資金還流懸念といった動きが重なったということになります。

て今週ですが、ドル高の流れ自体には大きな変化は見られないでしょうが、23日が東京市場休場、24日がNY市場休場と短期的にはいったん調整が入りやすいタイミングです。また、24日にはトルコの政策金利発表がありますが、先月の金利は市場の思惑に反して上限金利の引き下げは行われませんでした。今回のコンセンサスは現状維持です。米金利も上昇している中で、資金還流を加速させる可能がある上限金利引き下げは無いと考えられます。

そうなると、ドルの上昇余力がどの程度なのかということになりますが、ドルトルコリラはリラの史上最安値となっていることもあり、目途を立てにくい水準です。いっぽう、ドル円は週報にも書いた通りですが、111円台半ばから112円台半ば、つまり週初始値(110.81)から見ると、0.6〜1.5%程度です。しかし、今週も引き続きドルとしての動きはドル円、ドルトルコリラともに同じような値動きを続けると見た方が妥当かと思います。

結論として、先週のレンジ同様の動きを継続しやすいと考え、トルコリラ円は32.40レベルをサポートに、33.30レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

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