トルコリラ円レポート月曜版(23/9/11)

実際のレンジは、安値が5.34レベル、高値が5.49レベルと、前週に続いて非常に狭い値幅での取引に終始しました。

トルコリラ円レポート月曜版(23/9/11)

トルコリラ円レポート月曜版

〇先週のトルコ円、引きつづき積極的な取引は手控えられていた様子
〇9/6にエルドアン大統領が従来と180度方向転換の発言するも、為替市場はほぼ無反応
〇中長期的にトルコ中銀が大きく引き締めの動き、今後トルコリラ買い増しの可能性に期待
〇今週は5.35レベルをサポートに、5.50レベルをレジスタンスとする週を見る

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「最近の高値6.02と安値5.00を基準に、23.6%戻しの5.24、61.8%戻しの5.63を参考にして、5.25レベルをサポートに、5.60レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が5.34レベル、高値が5.49レベルと、前週に続いて非常に狭い値幅での取引に終始しました。

先週のトルコリラは、前週がトルコ中銀サプライズの後で積極的な動きが見られなかった状況でしたが、先週もまた積極的な取引は手控えられていた様子です。材料としてはエルドアン大統領が6日、インフレ鈍化のために引き締めが必要とまともな発言を行い、従来の低金利が望ましいとの考え方から180度方向転換となる発言を行いました。

本来であればもっとトルコリラ高に反応しても良さそうでしたが、発言直後にややトルコリラ高、その後は元に戻しと為替市場はほぼ無反応に近い状態でした。レンジも前週のレンジ内の動きに留まりましたし、トルコリラ円もドル円と同様に週末には高値圏にあったものの、植田日銀総裁の発言を受けて週明けは売りが先行、と言っても先週のレンジ内での動きと短期的には動きにくい流れが続いています。

中長期的にはトルコ中銀が大きく引き締めに動いていること、エルドアン大統領がその政策を支持したことから、海外の投資家の資金が今後トルコに流入してくる可能性が高まってきたと言えます。ただ、まだその動きが具体化してはいないため、大きな動きにはつながっていないということです。また日本の個人投資家もトルコ中銀の大幅利上げ以降、改めて高金利通貨という見方に戻っていて、ドルトルコリラにおけるトルコリラ安進行が以前のペースに戻ってきたことから、今後トルコリラ買いを増やす動きが予想されます。中期的に期待というところですね。

さて、短期的には動きにくい状況が今週も続きそうですが、テクニカルにいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円レポート月曜版

横方向のもみあいが2週間続いていますが、テクニカルなターゲットが最近の高値6.02と安値5.00を基準に、23.6%戻しの5.24、61.8%戻しの5.63であることは変わっていません。更に内側の半値戻し5.51をレジスタンス側、38.2%戻し5.39をサポート側と見ることも出来そうですが、さすがに狭すぎます。

先々週、先週とも安値が5.34レベルであったことから下値の目途は同水準と考えることはできそうです。また上値は半値戻しはワークしています。狭いレンジとして、これら2つを考慮し、今週は5.35レベルをサポートに、5.50レベルをレジスタンスとする週を見ておきますが、広くは引き続き5.00〜5.63のレンジ内であることは付記しておきます。

注:ポイント要約は編集部

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