ランド円レポート月曜版
〇先週のランド、8/9発表の中国CPI低下の思惑も重なり週初からドルランドでランド売りが強まる
〇ドルが全般的に強含む動きの中で、ランド円も週初から売りが強まる展開
〇7.50が節目として意識、ドル円とクロス円上昇の流れの中でランド円も買い戻され、週初の水準で引け
〇クロス円での本邦当局円安けん制発言の介入は考え難く、ドル円よりも円売りに安心感が広がる
〇米金利上昇時は新興国通貨買いには動きにくいこともあり、ランド円の買いは限定的な動き
〇今週は7.40レベルをサポートに、先週後半の戻り高値7.70レベルをレジスタンスとする週と見る
先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「7月安値と高値との押し、7月高値と8月安値の戻しというテクニカルなポイントから、7.55レベルをサポートに、7.80レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.49レベル、高値が7.70レベルと、予想よりもややランド安に動いた一週間となりました。
先週のランドは、ドルが全般的に強含む動きの中で9日発表の中国CPIが低下するとの思惑も重なって週初からドルランドでのランド売りが強まり、それとともにランド円週初から売りが強まる展開となりました。テクニカルにも8日に前週安値を下回ったことでランド円のストップが入った様子でした。中国CPIは−0.3%と2021年2月以来のデフレとなり、その後ランド円は7.49レベルの週間安値をつけました。
しかし事前に売りが出ていたことや、7.50は節目としても意識されたようで、週後半のドル円とクロス円上昇の流れの中でランド円もまた買い戻しが入り、ほぼ週初の水準へと買い戻されての引けとなりました。今週も中国の経済指標はありますが、既に一度下げていることもあり、指標自体の影響はそれほど大きくはないと見られます。
いっぽうでドル円が先週後半の米金利上昇をきっかけとしたドル買いの動きからクロス円での円独歩安状態へと変化して来ています。本邦の当局から円安けん制発言が出なかったということもありますが、クロス円での介入は考え難くドル円よりもクロス円での円売りに安心感が広がっています。ランド円でも買いは出てはいる様子ですが、米金利上昇時に新興国通貨買いには動きにくいこともあって、そうした動きは限定的なものにならざるを得ないというところです。
テクニカルには引き続きランド円の上値が重たい動きが継続しやすい流れとなっています。いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
まず、中段のドルランドですが、先週指摘した6月高値と7月安値の半値戻しとも重なるレジスタンスラインを上抜けたことでランド安地合いが継続しやすい流れになってきました。さらに、ランド円を見ると週後半の買い戻しが入った水準が先々週高値と先週安値の38.2%でピッタリと止められたことで、今週も同水準がレジスタンスになりやすい状態です。
下値については7月7日安値7.41レベルがサポート兼ターゲットとなってきますので、今週はこのサポートと重なる7.40レベルをサポートに、先週後半の戻り高値7.70レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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