ランド円レポート月曜版(23/7/31)

実際のレンジは、安値が7.70レベル、高値が8.04レベルと、上下ともに予想レンジを抜ける、最近のランド円としては比較的動いた一週間となりました。

ランド円レポート月曜版(23/7/31)

ランド円レポート月曜版

〇先週のランド円、安値7.70レベル、高値8.04レベルと最近の中では比較的動いた一週間
〇週後半、YCC修正見通しによる円高とその後の行って来いから7.70レベルまで下げ7.99まで戻す乱高下
〇テクニカルには8円の大台をしっかり超えてくればもう一段の上昇の可能性が高い
〇中国が内需拡大し景気を刺激する方向は好感されるも、更にランドの好材料とするには難しいところ
〇今週は7.90レベルをサポートに、8.20レベルをレジスタンスと一段高を見込む週とする

先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「FOMCで利上げがあるとランドとの金利差が拡大しランド安要因になりそうな一方で、テクニカルなサポートが効いてくるであろうことを考慮して、7.70レベルをサポートに、7.95レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.70レベル、高値が8.04レベルと、上下ともに予想レンジを抜ける、最近のランド円としては比較的動いた一週間となりました。

先週のランドは、週初は中国が不動産セクターの政策を最適化・調整することで内需を積極的に拡大する方針を示したことを好感し対ドルでランド高の動きからスタート、対円では一時8.04レベルの高値をつけました。しかし8円の大台超えではFOMCを前にした利食い売りが出てきたこと、FOMCでは予想通り0.25%の利上げとなったものの、南ア中銀は前回の会合で現状維持としていたこともあり下押しが入りました。

そして、ドル円週報やユーロ週報でも書いた通りですが、週後半は日経の速報でイールドカーブコントロール修正の見通しが示されたことによる大幅な円高と、その後の行って来いの動きからランド円もまた7.70レベルまで下げて週末には7.99まで戻す乱高下を見ることとなりました。

今週のランドは主要国の金融政策イベントを経て、ドルランドとドル円との動きを考えることとなりますが、ドルランドは上述の通りで金利差によるドル買いが入りやすいという動きがあるいっぽうで、対円では高金利通貨買いの動きもあり、金利差の観点ではニュートラルとなりそうです。

いっぽうでランド材料では中国が内需を拡大し景気を刺激するという方向はたしかでしょうが、期待が先行している面も強くここから更にランドの好材料とするには、難しいところだと思います。テクニカルには8円の大台をしっかり超えられるかどうかという点が注目されますが、しっかりと超えてくれば以前から引いている上昇チャンネル(先週上下とも抜けましたが)に沿った上昇ペースに戻る可能性がありそうです。

ドル円では142円超えが警戒水域となっているために、更なる円安はペースダウン必至ですが、ユーロ円は年初来高値更新の芽が出ていますし、ランド円もテクニカルにはもう一段の上昇の可能性が高い値動きとなってきました。

テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。

ランド円レポート月曜版

下値は8円の大台をやや下回る7.90レベルを見ておくとよさそうですが、上値は仮に以前の平行チャンネルが示す方向だとすると8.20水準がターゲットとなってきます。

今週はテクニカルな上記観点から7.90レベルをサポートに、8.20レベルをレジスタンスと一段高を見込む週とします。


注:ポイント要約は編集部

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