ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、週前半は底固め、週後半に上昇、安値7.46レベル、高値7.69レベル
〇ドルが売られる流れの中で、対ランドでのドル売りがより強かったことがランド円買い戻しに繋がった
〇7/12以降の金価格上昇も資源国通貨としてのランドに好材料に
〇今週は7/19南ア6月CPI発表、7/20南ア中銀の政策金利発表予定
〇CPIが出るまでは政策金利の判断が難しいため、7/20までは7.55〜7.70を中心レンジとした動きを想定
〇利上げの場合は7.80を目指し、現状維持の場合は7.45を目指すという見通し
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「トリプルトップのネックラインがターゲット7.58とほぼ重なり、同水準よりも上では戻り売りが出やすく、また下のターゲット7.45を達成したことでごく短期的には横方向のもみあいとなる可能性が高く、7.45レベルをサポートに、7.65レベルでの戻り売りを考える週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.46レベル、高値が7.69レベルと、想定レンジよりわずかにランド高の一週間となりました。
先週のランドは週前半は底固め、週後半に上昇という動きを見せました。ドル円とドルランドを見るとどちらも同じような動きとなっていて、米国のインフレが落ち着いてきたことによる米金利低下がドル安の動きとなりました。同じようにドルが売られる流れの中で、対ランドでのドル売りがより強かったことからランド円の買い戻しに繋がったのですが、それほど大きな材料があったわけではありません。
一般的に米金利上昇は新興国通貨にとって悪材料、米金利低下は新興国通貨にとって好材料となりますので、それがドルランドでのドル安がより大幅なものとなった材料のひとつです。他にも水曜以降の金価格上昇も資源国通貨としてのランドに好材料になったこともあります。金価格は5月から6月にかけて続いたレジスタンスラインを上抜けたことで、テクニカルな買いも入ったと見られます。
そして今週は19日に南アの6月CPI発表、そして20日に南ア中銀の政策金利発表があります。現時点で政策金利は現状維持と0.25%利上げとで見方が分かれていますので、前日のCPIが最終判断に影響を与えそうです。前回の5月CPIは6.3%と13カ月ぶりの低い伸びでしたが、今回の6月CPIは一段と低下し5.8%の予想となっています。
予想通りもしくは6%以下であれば現状維持、いっぽうで前回からあまり変化が見られないようであれば利上げという見方をしたいところですが、その境目はとなると6.1%あたりでしょうか。そして利上げとなればランド円では買いとなるでしょうし、現状維持の場合は売りとなるでしょう。
このあたりをチャートから判断していきます。いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
先週と同じラインが引いてありますが、5月安値6.89と6月高値7.80の23.6%押しが6月下旬から7月初めにかけてのトリプルトップのネックラインと重なる7.58で現状はこの水準の上か下かという動きになってくるというイメージです。つまり利上げがあれば7.58〜7.80、現状維持の場合は下の38.2%押し7.45〜7.58を中心レンジにしやすくなりそうです。値幅が異なりますので週初の水準7.63レベルを中心に考えてもよさそうです。
CPIが出るまでは政策金利の判断が難しいため、今週は木曜までは7.55〜7.70を中心レンジとした動き、利上げの場合は7.80を目指し、現状維持の場合は7.45を目指すという見通しを示しておきます。
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