米5月PCEとPCEコアの予想
本日、米国5月PCEとPCEコア及び個人消費支出が発表されます。この指標の3時間半前にユーロ圏のインフレ指標発表があります。
前回4月の下表3項目は全てが予想を上回りました。発表前に139円70銭付近で推移したドル円は発表後に140円73銭まで買われ140円60銭で引けています。この後もFRBの各委員がインフレはまだ高く利上げが必要と述べ、1ヶ月で4円強もドル高になっています。
さて、今回5月の予想ですが、全体ではインフレが大きく下がる予想ですが、PCEコアは横這いとなりまだ高止まり様相です。
下図をみても、青のCPIコアは昨年12月に5.7%となり、6%を割りましたが、その後も半年近く5.5%前後で横這いを続けています。オレンジのPCEコアも、青に呼応するように昨年11月に4.7%となってから、ほとんど横這いを続けています。
FOMCでは6月にPCEコアの2023年末予想を3.9%に上方修正(3月時3.6%)しており、残り7ヶ月で0.8%のインフレ低下が求められています。
尚、既発の5月CPI全体は4.0%(予想4.1%、4月は4.9%)まで下がったので、今回のPCE全体の下落予想は頷けます。
また今後の消費を占う意味で、個人消費支出の動向は気になります。今回は0.2%予想に留まっていますが、4月が0.8%と大きな伸びになっているので、その反動と思われます。ただ、予想レンジでマイナスがないので、マイナスになった場合は材料視される可能性があります。
今回予想
2023年6月30日8時30分現在予想
米国CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)前年比ベース推移
オレンジ矢印が今回の4月予想値
赤はFRBのインフレ目標値2%
緑が6月FOMC会合時のPCEコア2023年末予想値3.9%です。
下図はドル円の週足チャートです。
昨年10月17日週高値からの抵抗線A(=126円55銭)を今年4月17日週に上抜いてからドル高が進行しています。直近は3月20日週底値からのサポートB(=137円50銭)とそこから平行に上げた目安のC(=143円70銭)とD(=147円00銭)がありましたが、先週Cを上抜けました。従いまして当面はCを維持している限り、D方向への流れを目指しています。仮にDをも上抜いた場合は実体部分の高値E(=148円60銭〜65銭)が目途になりそうです。下値はCを切ると5月8日週底値からのサポートF(=141円30銭)があり、短期的なドル高は終了し、その後はBと1月16日週底値からのG(=133円80銭)がドル高をサポートする形になっています。また今週足は昨日までで下ヒゲのある陽線で、週初寄りが143円54銭ですので、今日のNY終値でこれに近づくレベルになると十字線になるので、今日の終値にもウォッチしたいと思います。
(6月30日12:30 1ドル=144円77銭)
オーダー/ポジション状況
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