ユーロ圏6月消費者物価指数(HICP)速報値の予想(23/6/30)

2023年6月30日18時00分に発表予定です。

ユーロ圏6月消費者物価指数(HICP)速報値の予想(23/6/30)

ユーロ圏6月消費者物価指数(HICP)速報値の予想

ユーロ圏6月消費者物価指数(HICP)速報値の予想

ユーロ圏HICP(2023年6月30日8時30分現在予想)


本日、ユーロ圏の6月消費者物価指数が発表されます。前回5月は予想を下回る結果になりましたが、前日公表の仏・独CPIが予想を下回ったことから、ユーロは既に売られていたこともあり、HICP発表後は横這い、その後の米シカゴ購買部協会景況指数の悪化でユーロ買いになりました。

今回は昨日発表の独CPIが年率+6.4%になり、予想数値の+6.3%、及び5月の6.1%を上回ったことからユーロが買われましたが、直後の米GDPの上方修正値発表にドルが反発して終わっています。ここまでを見ると、まだ欧米共に利上げに繋がる数値に反応しています。
今日は、仏CPIがこのHICPに先立ち公表予定(予想4.6%、5月5.1%からは低下:15時45分公表)となっているので、もしこれが上回る結果になるとHICPも上振れの可能性が高まります。またNY時間帯にはPCEとPCEコアの発表が控えているので、この数値次第でユーロとドルは綱引きになりそうです。仮に米国も上振れした場合は円売りに繋がりそうです。ただしここまで一本調子の円安でもあり、かつ今日は月末・四半期末で、対円でユーロとドルが高止まりするのかを見たいと思います。

下図を見ると、全体(青)では大きくインフレが低下を見せていますが、コア(オレンジ)は横這っています。2017年〜コロナ前までは青>オレンジでインフレは低位安定していましたが、もし青の低下傾向が一段落し、オレンジが絡んでいくようだとインフレ低下が難しくなりそうです。ECBは6月にインフレ見通しを修正しましたが、2023年の全体は3月時の5.3%→6月時5.4%へ上方修正、HICPコアも4.6→5.1%へと大きく上方に修正しています。今年一杯はこのまま両者が横這いする予想に変わっているようです。
ECBの6月会合では予想通りとはいえ0.25%利上げを実施し、次回も利上げ見込みのコメントを出しているので、市場はここまでは織り込んでいると思いますが、このまま横這いになると9月中旬開催の会合でも利上げが視野に入りそうです。

ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移

ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移

黒い線より右側は今回の予想値
ECBの6月時インフレ予想:赤はHICP2023年予想5.4%、緑はHICPコア2023年予想5.1%


下図はユーロドルの週足チャートです。2021年1月4日週高値からの抵抗線A(=1.1820)で長期のユーロ安の中にいます。次いで2021年5月31日週高値からの抵抗線B(=1.1010)が何度も効いており上値を抑え込んでいます。また同じ5月末と2022年2月7日週の高値を結んだ抵抗線C(=0.9990)を2022年12月12日週に上抜けてから、ユーロは堅調を保っており、このBの抵抗線を試す流れにいます。

現在は2022年9月26日週底値からサポートD(=1.0770)があり、ここ週週間はBとDで残り240ピップスですので、収斂の極み近くまできています。たた仮にDを切れても2022年11月28日週底値からのサポートE(=1.0690)とそこから平行に上げたF(=1.1240)で半年以上のユーロ高トレンドを形成しているので、もしBとDの3角保合いを下抜け、更にEまで切った場合はユーロが弱く、今年1月2日週底値や3月13日週底値のG(=1.0484〜1.0515、すなわち1.05)のサポートまで下押しする余地が広がります。上値はBを越えるとFが目標になります。

ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移 2枚目の画像

(6月30日10:10 1ユーロ=1.0875ドル) 

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