ドル円一時145円台乗せ、対照的な日米指標に円安加速
30日午前の東京市場でドル円は高値更新後に反落。朝方144.76レベルで取引の始まったドル円は、昨晩発表された米1QGDPの確報の大幅上方修正や新規失業保険申請件数の減少に一段と米国の利上げ観測が高まったこと、対照的に今朝方発表された東京都区部の6月の消費者物価指数が予想外に低下し、日銀の引き締め観測が後退したこと等から、午前中に一時145円を上抜け、145.07の高値をつけました。しかし、145円台では達成感とともに介入警戒感もあり、すぐに145円割れに反落。一旦144.72付近に下押した後、東京時間正午現在は144.80レベルで取引されています。鈴木財務大臣は記者会見で円安の一段の進行について、「高い緊張感をもって注視している」「行き過ぎた動きには適切に対応する考えだ」とコメントしています。
日経平均株価は、海外市場で、昨日日本株を牽引した情報通信系銘柄が反落した流れを受け売りが先行、下げ幅は一時300円を超えました。その後は円安進行による買い戻しも入り、下げ幅を縮小、175円安で午前の取引を終了しています。
テクニカルにはドル円は、約7か月ぶりに145円台に到達、昨年9月の初回介入水準(145.90レベル)に接近しつつあります。主要テクニカルポイントは全て下方向にあり、昨年10月の高値151.95から、今年1月安値127.23までの下落の76.4%戻し146.12が視野に入ってきています。
昨年の介入は、現在とは日米金利差等の状況は異なるものの、9/22が145.90レベル、10/21が最高値の151.95レベル、10/24が149.70レベルで発動されており、145円台後半からは警戒感が強まるため、次第に上値は重くなりそうです。
(過去の日銀介入については昨年9/26の上村氏の記事「24年前の円買い介入は三度、既に介入暴落の半値強を戻す」等もご参照ください。)
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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