欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表(23/6/16)

2023年6月14日・15日会合分です。

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欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表(23/6/16)

欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表

昨日ECB金融政策会合後に要旨の記者発表がありました。政策金利に関しては事前の予想通り0.25%の利上げを実施しました。また記者発表要旨では、インフレ見通しの上方修正などで、今後も利上げを継続する旨を示唆しています。

以下は昨日の金融政策に関する記者発表要旨です。

(記者発表要旨)

インフレは低下してきているが、長期間に亘りあまりにも高いままになると予測されている。運営審議会は、インフレ率が適時に中期目標の2%に戻ることを確実とする決断をした。従って、本日3つの主要ECB金利に対し25ベーシスの引き上げを決定した。

今日の利上げは、インフレ見通し、基調インフレの変遷、そして金融政策伝達の強さに関して運営審議会の最新の査定を反映している。6月のマクロ経済予想によれば、ユーロスタッフは、総合インフレが2023年に平均で5.4%、2024年に3.0%、2025年に2.2%と予想している。基調の物価圧力を示す指標は、幾つかは暫定的に弱まった兆候が見られるものの、依然として強いままである。スタッフはエネルギーと食品を除いたインフレ見通しを上方修正した。とりわけ今年と来年の数値で、これはディスインフレのスピードに対し強い労働市場に関し、過去の思いがけない上振れやその含みによるものである。現在、彼らは、それ(エネルギーと食品を除いたインフレ)が、2024年に3.0%、2025年に2.3%となる前に、2023年には5.1%に達すると見ている。スタッフは今年と来年の経済成長の見通しを幾分引き下げた。彼らは、経済が2023年に0.9%、2024年に1.5%、そして2025年に1.6%の伸びと予想している。

同時に、運営審議会の過去の利上げが資金調達条件に力強く伝達され、徐々に経済に影響を及ぼしている。借入コストは急激に上昇し、貸出の伸びは鈍化している。資金調達条件のタイト化は、益々需要を削ぐと見込まれるため、インフレが目標に向けて一層下がる主要な理由となっている。

運営審議会の将来の決定は、主要ECB金利がインフレを中期目標の2%にタイムリーに戻すことを達成するため十分制限的な水準まで引き上げられ、その水準を出来る限り長く維持されることを確保することになるだろう。運営審議会は適切となる制限の水準や期間を決定するにはデータに依存するアプローチに今後も従うことになる。とりわけ、金利率の決定は引き続き、入手する経済や金融データ、基調インフレの変遷、及び金融政策伝達の強さに照らし、インフレ見通しの査定に基づくことになろう。
(以下主要ECBの金利の項目やAPPプログラムの項目などは略)
(以上)


(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

(ECBの3ヶ月毎の経済・物価見通し)

(ECBの3ヶ月毎の経済・物価見通し)

GDPは小幅の下方修正、HICPは小幅の情報修正、HICPは大幅な上方修正をしています。

ユーロドルの相場は発表前に1.0815付近で推移していました。ECBは予想通りの25ベーシス利上げを実施しましたが、インフレ見通しの上方修正などで、今後も利上げを継続する旨を示唆したことから、1.0953まで買われ1.0945で引けています。
ユーロ円は東京市場で151円76銭で寄り付き後、日本株高やECB利上げ見込みの一方で金曜日の日銀金融政策での据え置き予想に欧米金利差拡大観測に153円乗せまで買われました。その後、ECBの金融政策発表前に152円80銭付近でしたが、ECB後は153円69銭まで買われ153円55銭で引けました。
尚、次回のECB金融政策は2023年7月27日木曜日に予定されています。次回も前日にFOMCの結果が公表されます。

(2023年6月16日10:40、1ユーロ=1.0944、153円22銭)

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