ランド円レポート月曜版(23/5/22)

実際のレンジは、安値が7.04レベル、高値が7.16レベルと、非常に狭いレンジの中で横方向のもみあいに終始した一週間でした。

ランド円レポート月曜版(23/5/22)

ランド円レポート月曜版

〇先週の南ア円、停電等インフラ問題や経済的問題で上値の重たい流れ
〇安値7.04レベル、高値7.16レベルと、非常に狭いレンジの中で横方向のもみあいに終始
〇5/25政策金利の発表予定、0.25%利上げで8.0%にする見方が多数派
〇ファンダメンタルが弱く中長期的なランド安の中で利上げでどの程度上がるかに注目
〇今週は6.90レベルをサポートに、7.20レベルをレジスタンスと上値は重い週と見る

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「レジスタンスラインと前週安値を参考にして、6.90レベルをサポートに、7.20レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.04レベル、高値が7.16レベルと、非常に狭いレンジの中で横方向のもみあいに終始した一週間でした。

先週のランドは、2週間前に米国のブリゲティ駐南アフリカ大使がロシアへの武器供給問題に関して極めて深刻と非難したことに対して、南ア側は否定したもののランドは下げという前週の動きに対して、いったん悪材料出尽くしといった動きだったように思えます。しかし、南アが抱える停電をはじめとするインフラの問題、そしてそれによる経済的問題については何も解決していないことから上値も重たいという流れにあります。

そして今週は25日に政策金利の発表がありますが、以前から0.25%利上げを行い、8.0%にするという見方が一般的です。しかし、インフレ懸念から0.5%の利上げを行う可能性もあり、利上げ発表前のPPIも気になるところです。前回は前年比10.6%でしたが、PPIが上昇しているようであれば、中銀の判断に影響を与える可能性はあるでしょう。ただ中銀内で仮に意見が分かれたとしても多数派は0.25%であり、それは既に織り込み済みであることを考えると、利上げ直後は一時的にランド買いに動く可能性はあるものの、これまでのランド安の流れを変えるほどの材料にはならないと見ています。

テクニカルにはまず週足チャートから確認です。

ランド円レポート月曜版

2週前の安値は2021年末の安値を割り込まずかろうじてサポートされたものの戻りも弱く大きくはピンクの下降チャンネルの中で青のラインで示したレジスタンスラインも考えられ、当面は青のレジスタンスとピンクのラインとのほぼ平行下降チャンネル内で依然としてランド安の流れが続くと見てよいでしょう。

いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。

ランド円レポート月曜版 2枚目の画像

先週のレンジの狭さが際立っていますが、前回引いた2本の水平線の中での動きは今週も続くと見られます。ファンダメンタルが弱く中長期的なランド安の中で利上げでどの程度上がるのかが気になるとは思いますが、上側のピンクの水平線がレジスタンスになると見てよさそうです。

今週は、通常のレンジに戻ると思いますが、6.90レベルをサポートに、7.20レベルをレジスタンスと上値は重い週を考えておきます。


注:ポイント要約は編集部

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