豪ドル/円、短期は“やや強気”。92.50超えで越週すれば中期も変化
オーストラリア準備銀行は5/2、金利据え置きの市場予想に反して政策金利(キャッシュレート)を0.25%引き上げ3.85%としました。声明では「7%のインフレ率はなお高すぎる」「妥当な期間内に目標に戻すためにいくらかの追加引き締めが必要になる可能性もある」との認識を示しました。これを受けて豪ドルは対米ドル、対円で上昇しましたが、5/3のFOMCでは市場予想通り0.25%の利上げに留まり、また、声明では「追加引き締めは適切と予想」との文言が削除されたことから金利低下に伴うドル売りが強まり、豪ドルは対米ドルで続伸、対円では小反落しています。
チャートを見ると、日足は5/2に付けた92.44を直近高値として反落しており、一時90円を割り込む場面もありましたが、先週末には91円台まで値を戻しており、日足の下値抵抗も守った状態です。また、昨年9月に付けた98.60を直近高値とするレジスタンスラインから5/5の日足が若干上抜けた位置で終えており、短期トレンドに変化が生じ始めています。91.70-80,92.10-20に日足の上値抵抗があり、これらをしっかり上抜けて終えるまでは“ダマシ”となる可能性があります。一方で日足の下値抵抗が88.50-60にあり、これを割り込んで終えない限り、下値余地も拡がり難い状態です。日足の上値抵抗は91.70-80,92.10-20,92.50-60に、下値抵抗は90.40-50,89.80-90,88.50-60にあります。21日、120日移動平均線は89.73と90.59に位置しており、短期的な下値抵抗として働いていますが、200日線は92.11に位置しており、上値抵抗として働く可能性を示唆しています。
一方直近の週足は実体が小さく上下にヒゲのある陽線で終えています。上値トライにも失敗していますが、この陽線が昨年9月に付けた98.60を基点とするレジスタンスラインから若干上抜けた位置で越週しており、トレンドが変化する可能性が点灯中です。この週足サポートは90.00-10に位置しており、これを割り込んで越週しない限り、上値トライの可能性を残します。週足ベースで見た上値抵抗は92.20-30,93.00-10,94.20-30に、下値抵抗は90.00-10,88.50-60,88.00-10にあります。88円を割り込んで越週した場合は、85〜86円方向への新たな下落リスクが生じます。逆に92.50超えで越週した場合は“豪ドル強気”に変化して94〜95円の中期的な上値抵抗をトライする動きが強まり易くなります。31週、62週移動平均線は91.14と91.90に位置しており、これらを上抜けきれておらず下値リスクを残した状態です。
5/5現在、31週移動平均線は91.14に、62週線は91.90にあり、両者を上抜け切れておらず下値リスクを残した状態にある。
オーダー/ポジション状況
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