NZ/円、短期は“やや強気”86円超えで越週すれば中期も“強気”に変化
日銀の早期金融政策の修正の可能性が後退する一方、先週は米地銀破綻による混乱が収束に近づいたとの見方や、日米欧の金融政策格差が意識されて円独歩安のスタートとなり、NZ/円も続伸して始まりましたが、5/3のFOMCでは0.25%の利上げは予想通りだったものの、声明で利上げ継続を示唆する文言が削除されたことから、利上げ休止との見方が台頭、NZドルは対米ドルで続伸、対円では85円台から83円台前半に急反落する場面がありましたが、週末には85円台に戻しており、底堅く推移しています。
チャートを見ると、日足は昨年12月に付けた88.17を基点として上値を切り下げる流れから4/28の日足がしっかりと上抜けた位置で終えており、短期トレンドに変化が生じています。FOMC後に83円台まで反落したものの、トレンドを変えるには至らずに反発に転じており、上値トライの流れを維持しています。この日足の下値抵抗は83.00-10にあり、これを割り込んで終えない限り、短期トレンドは大きく変化しません。日足の上値抵抗が85.40-50にありますが85.50超えで終えれば、86〜87円台にある一段と強い抵抗をどこまでクリア出来るかトライする動きが強まり易くなります。日足の上値抵抗は前述の85.40-50と86.10-20,86.70-80,87.00-10に、下値抵抗は84.50-60,84.00-10,83.60-70,83.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は83.25,83.94,84.25に位置しており、全てを上抜けて短期トレンドは“NZ強気”に変化しています。
一方直近の週足は小陽線となり小幅続伸して越週しました。単体では上昇エネルギーの強いものではありませんが、前週の陽線が昨年12月に付けた88.17を基点として上値を切り下げて来た流れから上抜けた位置で終えており、短期トレンドに変化が生じています。一方で、2020年3月に付けた59.51を基点とする長期的なサポートラインを上抜けきれておらず、この週足の上値抵抗が85.50-60に位置していることから、これをしっかり上抜けて越週するまでは下値リスクにも注意が必要です。週足の上値抵抗は85.50-60、86.00-10,87.00-10に、下値抵抗は84.00-10,83.00-10にあります。全て下抜けて越週した場合は“NZ弱気”に変化して下落余地が拡がり易くなります。逆に85.50-60の抵抗をクリアして86円超えで越週した場合は中期トレンドも“NZ強気”に変化して一段の上昇に繋がり易くなります。31週、62週移動平均線は84.05と84.03にあり、若干上抜けていますが“ダマシ”となる可能性を残しています。
5/5現在、31週移動平均線は84.05に、62週線は84.03にあり、若干上抜けているが“ダマシ”の可能性を残している。
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