米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利記者発表
先週水曜日に開催されたFOMC金融政策会合の記者発表要旨が公表されました。金利面では事前予想通り0.25%の利上げ実施となり、「今後も利上げが適切になるかもしれない」との表現がなくなり、市場は利上げが上限に近づいてきたとの見方になりました。
(1)FOMC声明文記者発表要旨
第1四半期の経済活動は緩やかなペースで拡大した。雇用の増加は、最近の数ヶ月力強く、失業率は依然として低い。インフレは依然として上昇したままである。
米国の銀行システムは健在で回復力がある。家計や企業への信用引き締め状況は経済活動、雇用、あるいはインフレに重石となるかもしれない。これらの影響程度は不透明である。委員会は引き続き、インフレリスクに対し非常に注意を払っている。
委員会は最大雇用と長期に亘りインフレ2%目標を達成することを目指している。これらの目標を支援するために、委員会はFFレートの目標レンジを5.00〜5.25%に引き上げることを決定した。委員会は入手する情報を綿密に監視し、金融政策への密接な関係を査定することになる。インフレを2%に戻すために追加的な政策引き締めが適切であるかの範囲を決定する際、委員会は金融政策の累積的引き締め、金融政策が経済活動やインフレに影響を与える遅れ(ラグ)、そして経済や金融情勢の進展を考慮していく。
加えて、委員会は国債、機関債、不動産担保証券の保有を継続的に削減してことになる。これは以前に公表された計画に記載されている。委員会はインフレを2%目標へ回帰させることを強く付託されている。
金融政策の適切なスタンスを査定するにあたり、委員会は経済見通しに対し入手する情報の含みを引き続き監視していくつもりである。もし委員会の目標達成を妨げるリスクが生じた場合、委員会は金融政策スタンスを適宜調整する用意がある。委員会の査定は、労働市場の状況、インフレ圧力やインフレ期待、金融および国際情勢に関する分析を含む幅広い情報を考慮にいれる。
金融政策行動に対する賛成票:パウエル議長、ウィリアムズ副議長、マイケル・バー、ミシェル・ボウマン、リサ・クック、オースタン・グールスビー、パトリック・ハーカー、フィリップ・ジェファーソン、ニール・カシュカリ、ローリー・ローガン、クリストファー・ウォラー。(全員賛成)
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(2)CME Fedwatch推移
FOMC前と現時点での比較ですが、一番割合が多い予想を赤印にしています。予想を見ると、
利上げは今回5月迄で、利下げ開始はFOMC前が11月会合から、FOMC後は9月会合からに前倒
しとなっています。
(5月2日9:00時点:FOMC前)
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(5月8日12:00時点)
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先週のFOMC前のドル円相場は135円35銭付近で推移していましたが、FOMCでの利上げ実施で135円70銭付近まで買われましたが、「次回会合での利上げが適切」との文言削除によりドル売りとなり、3日終値は134円71銭、4日終値は134円29銭、そして金曜日には予想を上回る米雇用統計の各数値にドルが反発し、134円80銭で週末の取引を終えています。
下図はドル円の日足チャートです。今年1月16日底値と3月24日底値を結んだサポートA(=131円00銭)、同じく1月16日、2月2日、3月20日の各底値を結んだサポートB(=133円00銭)とで、ドルが切り上がっています。
直近では3月24日と4月5日の各底値を結んだサポートC(=133円60銭)にあり、先週木曜日の底値もCに当たっています。上値は昨年12月15日、3月8日の高値を結んだ抵抗線D(=137円75銭)により、先週高値の137円77銭がこのDに当たっています。もしこのDを上抜けると、昨年11月14日、同月21日の高値を結んだ抵抗線E(=140円10銭)があり、上値余地が広がります。
現状はCとD間での推移になりそうですが、途中のF(=136円50銭〜60銭)にも軽い抵抗線があります。今年1月央からのドル上昇ですが、今週水曜日の消費者物価指数や来週の小売売上高辺りでCとDレンジを抜ける動きに繋がるかもしれません。
(2023年5月8日14:00 1ドル=134円75銭)
オーダー/ポジション状況
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