東京市場のドルはやや往って来い、重要イベント通過で様子見ムード強い地合いに
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、やや往って来いの展開となった。GW期間中の為替市場は、4月の米雇用統計が堅調な内容だったものの、米金融システムへの不安や米債務上限問題などが意識されてドルは売り優勢の地合いに。日米の金融政策会合という重要イベント通過もあり、ドルは利益確定の流れが強まった。
連休明けの東京市場は、朝方、ドルがやや買い戻され135円台を回復したが、買いは続かなかった。時間外の米2年債利回りが4%台手前に留まるなど、新たなドル買い材料は観測されず。135円台を割り込んだ後は、連休明けっぽい様子見姿勢の強い小動き推移となった。
なお、株式市場は、根強い米地銀不安から銀行株がさえなかったほか、原油価格下落に伴いエネルギー関連も弱かったことなどから大型株はさえない。日経平均は29000円割れとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:135円04銭
高値:135円29銭
安値:134円70銭
終値:134円74銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:148円76銭
高値:149円10銭
安値:148円63銭
終値:148円74銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:91円17銭
高値:91円35銭
安値:90円93銭
終値:91円26銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:170円52銭
高値:170円87銭
安値:170円32銭
終値:170円43銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:29095円46銭
高値:29144円12銭
安値:28931円81銭
終値:28949円88銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
23時00分、米、卸売在庫(前月比)、前回:0.1%、市場予想:0.1%
29時00分、米、5月のFRB金融安定報告書
29時45分、米、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が討論会に出席
※英国市場はチャールズ3世戴冠式記念のため休場
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、バンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残した後は反発。日銀金融政策決定会合後の4月末から5月上旬にかけて、+2σを上回る強い動きは見られたが、3月8日の戻り高値137円92銭手前で失速した。
日足の一目均衡表では、雲上限(132円74銭)を明確に上放れており、「三役好転」が示現していたものの、200日MA(137円00銭)の水準は維持できず。9日MA(135円15銭)水準でのもみ合いとなっている。
3日27時に発表された米連邦準備制度理事会(FRB)政策金利(上限)は、市場予想通り0.25%の利上げ実施を発表し、フォワードガイダンスから前回会合で使用した「追加の金融引き締めが適切である」という文言が削除された。想定通りのハト派色が強い発表となったことから、足元のドル買いが一服するのは当然と言えば当然だろう。
また、パウエルFRB議長が米銀破綻に対して「複数の後悔」があるとコメントしたこともあり、米金融システム不安にややスポットが当たっている。ドル売りが強まるとまでは考えていないが、米金融システム不安が話題となっている以上、ドルは積極的には買いにくい。
今晩の海外市場は、英国市場休場などが影響して商いは閑散しそうだ。10日に重要な経済指標である米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることもあり、ポジションを傾ける投資家は少ないと想定。本日の上値メドは、東京時間の高値135円29銭、下値メドは20日MA水準の134円45銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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