新規材料乏しく、基本はレンジ取引か(5/8夕)

週明け8日の東京市場は結果「行って来い」。一時ドル買いが先行し135円台を回復するも続かなかった。

新規材料乏しく、基本はレンジ取引か(5/8夕)

<< 東京市場の動き >>

〇本日のドル円、134.80-85で寄り付きドル買い先行、日中高値である135.30レベルまで値を上げた
〇高値示現後はVの字型の下げをたどり、寄り付きを下回る134.65-70まで下落し「行って来い」
〇134-135円台中心とした一進一退、レンジ内での乱高下や往来相場で荒っぽい変動が続くか
〇本日発表予定の米経済指標は3月卸売在庫確報や同卸売売上高など
〇ドル高円安方向は本日東京高値135.30レベルの攻防に注目。超えれば136円に接近もある
〇ドル安円高方向は、本日東京安値を含めた134.50-60が目先のサポート
〇欧米時間のドル/円予想レンジは134.30-135.60

週明け8日の東京市場は結果「行って来い」。一時ドル買いが先行し135円台を回復するも続かなかった。

先週末は、英国で国王の戴冠式が行われたが、中国から副主席が出席したとして一部で話題に。ちなみに、ロシアなどは招待されなかったもよう。一方、9日の戦勝記念日までの戦果を目指し、ロシアがウクライナのバフムトに対し大規模攻撃を開始したようだ。
そうした状況下、ドル/円は134.80-85円で寄り付いたのちドル買い先行。日中高値である135.30円レベルまで一気に値を上げた。しかし、高値示現後は急失速。Vの字型の下げをたどると、結果として「行って来い」。寄り付きを下回る134.65-70円まで下落し、16時現在では134.80-85円で推移、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは「米債務上限問題」と「ロシア情勢」について。
前者は、先週イエレン米財務長官が「6月1日にも行き詰まる」可能性を示唆し物議を醸した米債務上限問題について、9日に政権と野党が協議を行うことが明らかにされている。

しかし、バイデン大統領が会合で妥協しない旨を示唆、強硬姿勢を崩さないなど妥結は容易でなさそう。なお、バイデン氏は決着に向けた「最終兵器」の合衆国憲法修正第14条を発動する用意はまだないと述べたとされるが、その回答から逆に「条項発動の選択肢を排除していないことが初めて示唆された」などとした報道も見られるなど、いずれにしても混乱の長期化を懸念する声が依然として優勢だ。
対して後者は、9日実施される戦勝記念日に向け、ロシア国内での警備などが強まるなか、ウクライナ東部の要衝バフムトに向けた大規模攻撃を実施しているとして話題に。先週、「10日に撤退する」と表明したロシアの民間軍事会社ワグネルも、同国国防省から弾薬の供与を約束したとしており、それを受けてか積極的に戦闘へ関与しているもようだ。一方、ウクライナ側の発表によると、一連の動きのなかで「ロシアは白リン弾など非人道兵器を使用している」とされるなど、色々と問題が指摘されていることは間違いない。

<< 欧米市場の見通し >>

昨年から今年の相場の特徴のひとつが「ダマシ」の多さ。したがって油断は禁物ながら、基本的にドル/円は先週高値137.78円でドルは目先の天井をつけた感を否めない。つまりドルの上値トライは失敗に終わった格好で、しばらくドルの上値は重い状態をたどりそうだ。ただ下値も133円台では底堅そう。そう考えると134-135円台を中心とした一進一退がしばらく続くことになるのかもしれない。レンジ内での乱高下、往来相場で荒っぽい変動も。
注目されていた日米欧の政策金利発表を先週までに消化。今週も引き続き要注意ではあるものの、喫緊の材料となりそうなのは先で取り上げた「米債務上限問題」や「ロシア情勢」など。また、いつ再燃してもまったく不思議ではない米金融不安問題も気に掛かる。単純な日米あるいは日欧金利差を考えると、円を積極的に買う要因は乏しいものの、リスク回避志向が強まるようだとその限りではないだろう。

テクニカルに見た場合、ドル/円は先週示現した137.78円と133.50円で、目先のレンジ上下限ともに達成した感もある。したがって、それからするとしばらくは133.50-137.78円、もう少しレンジを狭めれば134-135円台を中心とした往来相場が続く可能性もありそうだ。ちなみに、上方向なら200日線も位置する137円レベル超え、下方向は一目均衡表の先行帯の雲などが位置する133円レベルを下回れば次の方向性がハッキリするかもしれない。
本日は米経済指標として、3月の卸売在庫確報や同卸売売上高が発表される予定となっている。ただ、全体的には材料が乏しく若干動きにくそうな雰囲気も。ただ、上記で指摘していた9日戦勝記念日を前にしたウクライナ侵攻を含めたロシア情勢は気掛かりだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは134.30-135.60円。ドル高・円安方向は本日東京高値の135.30円レベルの攻防にまずは注目。超えれば136円に接近も。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値を含めた134.50-60円が目先のサポートに。その少し下には21日線も位置しており、底堅そうだ。

<< 東京市場の動き >>

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る