豪ドル/円、短期は“やや強気”。中期は下値リスクを残した状態。
今週はオーストラリア独自の注目材料はありませんでしたが、5/10に発表された4月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想通りであったものの10ヵ月連続で伸びが鈍化していること、11日に発表された米4月の卸売物価指数も市場予想を下回ったことからFRBの利上げ休止観測が強まりドル売りが優勢となりましたが、連邦政府の債務上限引き上げ交渉が難航していることからリスク回避のドル買いも進行し、豪ドルは対米ドル、対円で反落しています。
チャートを見ると、日足は5/2につけた92.44を直近高値として反落しましたが、下値を切り上げる流れを守っています。一方で、直近の日足(5/11)が昨年9月につけた98.60を直近高値とするレジスタンスラインの下に再び入り込んでおり、下値リスクがやや高い状態にあることを示唆しています。現状は調整下げの範囲内であり、89円台後半にある下値抵抗を守り切れば、上値トライの流れに戻しますが、89.50以下で終えた場合は、短期トレンドが変化します。さらに88円割れで終えた場合は中期的な重要ポイントを下抜けることにより新たな下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は90.90-00,91.40-50,91.80-90に、下値抵抗は89.80-90,89.40-50,89.00-10にあります。21日、120日移動平均線は90.18と90.49に位置しており若干下抜けていますが“ダマシ”の範囲内です。しかし、200日線は92.08に位置しており、強い上値抵抗として働いた状態です。
一方直近の週足は上下にヒゲのある陽線引けとなり続伸して終えています。3月につけた86.06を直近安値として下値を切り上げる流れを維持していますが、直近の陽線の上ヒゲがやや長く、上値トライに失敗した形で越週しており、この影響を受けた状態にあります。今週は上値トライのスタートとなりましたが、92円の壁を超えられずに反落しています。この週足サポートは89.90-00に位置していますが、89.80以下で越週した場合は下値リスクがやや高くなります。週足ベースで見た上値抵抗は91.70-80,92.20-30に、下値抵抗は89.90-00,89.00-10,88.00-10にあります。88円を割り込んで越週した場合は、85〜86円方向への新たな下落リスクが生じます。逆に92.50超えで越週した場合は下値リスクが後退して94〜95円の中期的な上値抵抗をトライする動きが強まり易くなります。31週、62週移動平均線は91.06と91.99に位置しており、これらを上抜けきれておらず下値リスクを残した状態です。
5/11現在、31週移動平均線は91.06に、62週線は91.99にあり、両者を上抜け切れておらず下値リスクを残した状態にある。
オーダー/ポジション状況
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