東京市場のドルは149円台半ばでのもみ合い、ECB会合後のユーロの動向に注目
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、目立った売買材料に欠ける展開のなか、149円台半ばでのもみ合いとなった。
昨晩の海外時間では、日銀の安達審議委員が金融政策運営において、段階的な利上げを極めて緩慢なペースで行う必要があるとの見解を示したため、円売り・ドル買いがやや優勢となった。149円80銭台まで買われる場面も見られたが、戻り待ちの売り圧力は強く、150円台手前で失速した。
東京時間では、目立った売買材料が観測されなかったことから、149円台半ばでのもみ合いとなった。株式市場では日経平均が前日比マイナス圏で推移し、39000円台を割り込んだことから、為替市場は様子見姿勢が強まった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:149円57銭
高値:149円66銭
安値:149円24銭
終値:149円51銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:162円43銭
高値:162円51銭
安値:162円08銭
終値:162円29銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 99円65銭
高値: 100円22銭
安値: 99円62銭
終値: 100円01銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:194円28銭
高値:194円42銭
安値:193円85銭
終値:194円18銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:39263円82銭
高値:39299円74銭
安値:38911円19銭
終値:38911円19銭(前日比−269円11銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
20時00分、ト、トルコ中銀政策金利、前回:50.00%、市場予想:50.00%
21時15分、欧、ECB政策金利、前回:3.65%、市場予想:3.40%
21時30分、米、9月小売売上高(前月比)、前回:0.1%、市場予想:0.3%
21時30分、米、9月小売売上高(前年比)、前回:0.1%、市場予想:0.1%
21時30分、米、10月フィラデルフィア連銀景況指数、前回:1.7、市場予想:28.0
21時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:25.8万件、市場予想:25.7万件
21時45分、欧、ラガルドECB総裁が記者会見
22時15分、米、9月鉱工業生産指数(前月比)、前回:0.8%、市場予想:−0.1%
24時00分、米、グールズビー・シカゴ連銀総裁がイベント講演
24時00分、米、週次原油在庫、前回:581.0万バレル
29時00分、英、ウッズ英中銀総裁がイベント出席
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、21時台に予定されているECB理事会による政策金利発表とラガルドECB総裁の記者会見に関心が向かおう。今晩の為替市場はユーロ中心の地合いとなり、ドルはユーロの動向に左右されそうだ。
フランスやドイツの景気減速懸念が強まっていることから、ECBは2会合連続となる0.25%の利下げを実施する公算が大きく、ECB声明やラガルド総裁の発言も「ハト派」寄りになる可能性がある。これまでの「利下げ実施はデータ次第」といった当り触りの無い表面的な話では、欧州景気減速懸念が強まりユーロ安を招く可能性もあろう。
「ECBは2025年にかけて政策金利を1.5%水準まで引き下げる」「ユーロ・ドルのパリティ割れ」といった話も市場では聞かれている。ネガティブなバイアスがかかった見方と考えるが、今回の会合では、ECB及びラガルド総裁は神経質な対応が求められそうだ。
日足の一目均衡表では雲に突入しており、75日移動平均線をしっかりと上回っている。ドルは150円台乗せを意識した地合いだが、戻り待ちの売り圧力は強い様子。ただ、150円水準にあると推測されるストップロスに絡んだ指値売買をこなした際、一気に雲上限が位置する151円30銭水準到達が意識されそうな状況ではある。150円台回復の可能性は高いと考えており、きっかけ次第といったところか。
今晩の海外時間は、ユーロ中心の地合いが想定されるが、ドル買いユーロ売りが強まった場合、連鎖的にドル買い円売りが強まる可能性もあろう。上値メドは150円80銭、下値メドは149円10銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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