欧州中央銀行(ECB)政策金利発表の予想(23/5/2)

東京時間2023年5月4日木曜日21時15分に発表予定、ラガルド総裁記者会見は21時45分に予定されています。

欧州中央銀行(ECB)政策金利発表の予想(23/5/2)

欧州中央銀行(ECB)政策金利発表の予想

今週木曜日にECB金融政策会合の議事内容が記者発表されます。その後はラガルド総裁の定例記者会見が予定されています。

(1)欧州中央銀行政策金利予想

(1)欧州中央銀行政策金利予想

(5月2日10時30分現在)

尚、予想値に関しては直前に最新値の確認をお願いします。

今回の注目点は
@ 前回3月の金融政策会合では、5月会合に関する内容は示唆していませんので、3月時大幅利上げ(50BP)の効果を見る感じでしたが、市場は今回25BPの利上げ継続を予想しています。一部は50BPの利上げ予想もある一方、据え置き予想はありませんので、この場合にはサプライズとなりそうです。
A 下記(3)の要人発言を見る限り、ユーロ圏中銀総裁はまだインフレ高止まりで、引き締め継続が妥当との意見が多くなっており、市場予想の25BP上げはその線に沿ったものと思われます。
B 今年後半の金融政策予想(下表(2)ご参照)に関しては、利下げ傾向一辺倒になっているので、今回会合でのユーロスタッフの経済見通しには注目したいと思います。

(2)エコノミストのECBの政策金利予想

下記のECB政策金利の先行き予想は、前回3月時ではその前(2月時)よりも100BP程度上昇予想に変わりましたが、今回は再度利下げ傾向の見通しになっています。これを見る限りでは今回利上げすると次回以降打ち止めとの見方です。また一部エコノミストは大きく下方に修正(利下げ予想)しているので、ユーロ圏経済には悲観的になっているようです。一方、CME Fedwatchではまだ利上げ余地があるとの見方ですので、米欧の金利差は年末に向けて拡大との見方となっています。

(2)エコノミストのECBの政策金利予想

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(3)最近のECB関係者の発言

4月24日 ベルギー中銀総裁
「賃金の伸びが鈍化しなければ利上げを継続」
4月21日 フィンランド中銀総裁 
「ユーロ圏のインフレ率はまだ高過ぎる」
4月21日 アイルランド中銀総裁 
「利上げ休止の議論は時期尚早」
4月21日 クロアチア中銀総裁 
「更に金融政策を引き締める可能性」
4月21日 イタリア中銀総裁  
「会合ごとに金利を決定する必要」
4月21日 ECB副総裁      
「さらなる金融政策の変更はデータ次第」              
4月21日 ECB総裁       
「インフレは依然として高過ぎる」
「金融政策にはまだ改善の余地がある」

4月20日 オランダ中銀総裁   
「利上げ停止について今行うのは早過ぎる」
4月20日 スペイン中銀総裁 
「最新のマクロ経済見通しは維持されれば利上げ継続が必要」
4月19日 ECB専務理事     
「ベースラインの予測が維持すれば、更なる利上げが適切」
4月17日 ラトビア中銀総裁     
「5月会合では0.25%か0,50%の利上げが選択肢」
4月17日 独連銀総裁        
「コアインフレは夏前には鈍化する見通し」

(4)ECB金融政策記者発表要旨の一部を記載しています(2023年3月16日公表分)

2月時には次回(3月)会合で利上げを示唆した文言がありましたが、3月時では次回会合での金融政策内容には触れていません。

(4)ECB金融政策記者発表要旨の一部を記載しています(2023年3月16日公表分)

(ECBスタッフによるマクロ経済報告、資産購入プログラムの項目は略)

(4)ECB金融政策記者発表要旨の一部を記載しています(2023年3月16日公表分) 2枚目の画像

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(4)ECB金融政策記者発表要旨の一部を記載しています(2023年3月16日公表分) 3枚目の画像

(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。


ユーロドルは大きな流れでは4月20日のPMI時に添付した週足チャートと昨日の月足チャートから、ユーロ高の流れの中で、上値抵抗線1.1120を越えて終わらないと一段高のトライが難しいとしました。その際、週足チャートでは1.0730か1.0560まで下限余地が出来、月足でも1.0580のサポートがあるとしました。

下図はユーロドルの日足チャートです。3月17日底値からのサポートA(=1.1010)が昨日実体で下抜けました。次に3月27日底値からのサポートB(=1.0965)があり、昨日の底値は止まっています。ここから平行に上げたC(=1.1180)でユーロ高トレンドを形成していますが、Aを下抜けたことで、やや下値リスクが高くなり、今日からのHICP、FOMC、ECBでBを割り、下押しの可能性も出ています。その場合は週足や月足のサポート水準まで下押しすることも想定する必要がありそうです。
このBが守られた事を確認するには4月26日高値からの抵抗線D(=1.1040)を日足で越えて終わることが必要になります。かなり狭いレンジでの収斂が続いていましたので、これまで通りの円全面安を維持するか、あるいはドル全面高になるかを見たいと思います。

(4)ECB金融政策記者発表要旨の一部を記載しています(2023年3月16日公表分) 4枚目の画像

(2023年5月2日13:00、1ユーロ=1.00985ドル)

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