トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコリラ円、安値6.71レベル、高値7.00 レベルといったレンジ
〇予想レンジよりも広い値幅かつドル円の円安進行で、思った以上に強い地合いとなった一週間
〇トルコ中銀会合、大方の予想通り政策金利は8.5%の現状維持となる
〇5/14大統領選、選挙当日まで残り2週間を切り、思いの外接戦の様相
〇トルコリラ円は今週も基本的な動きはドル円に沿うこととなるので、トレンドは円安
〇今週は6.80レベルをサポートに、7.05レベルをレジスタンスとする週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「前週の安値圏に近い 6.75レベルをサポートに、同じく高値圏に近い6.95レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.71レベル、高値が7.00レベルと、予想レンジよりも広い値幅かつドル円の円安進行で思った以上に強い地合いとなった一週間でした。
先週のトルコリラは、材料としてはトルコ中銀の会合と5月14日の選挙に向けての動きです。前者のトルコ中銀会合は大方の予想通り、政策金利は8.5%の現状維持となりました。声明では「現在の政策は、地震後の必要な回復を支えるのに適切」と地震後の復興においてもこれ以上の緩和は不要と取れる内容でした。
また選挙に関しては先週時点で4月10日前後を境にエルドアン支持が伸び、クルチダルオール支持が落ちていることを書きましたが、世論調査を行っている機関によってクルチダルオール優勢、エルドアン優勢と差が出ています。そうした各集計からその時点でより正確と思われる予測手法によって得られた数字でした。その後、同数字は更新されていませんが、個別の数字として先週の世論調査を見ると以下のようになっています。
調査機関(サンプル数)リード
TEAM(3,054) クルチダルオール 3.0pt
SER-AR(5,000) クルチダルオール 8.3pt
AREDA(14,193) エルドアン 9.1pt
Optimar(3,005) エルドアン 4.5pt
TAG(1,900) クルチダルオール 8.6pt
野党統一候補のクルチダルオール氏の方がややリードしているという見方が一般的ですが、思いの外接戦であるという感じがします。5月14日の選挙当日まで残り2週間を切りましたが若干劣勢に立たされているエルドアン陣営がなりふり構わずに選挙戦を行う可能性もありますので、来週もう一度世論調査結果を確認した上で、再来週は結果チェックということになります。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
中段のドルトルコリラが緩やかなトルコリラ安を続けていることは何も変わっていません。先週も週前半はドル円がドル安・円高となったことからトルコリラ円でも円高となり、金曜の日銀会合で緩和継続が確認されたことで一気に円安に動いたことでトルコリラ円も円安に動きました。
ドル円ほどトルコリラ円が上昇していないように見えるのはドルトルコリラのトルコリラ安の動きが相殺しているためですが、今週も基本的な動きはドル円に沿うこととなりますので、トレンドは円安と言うことになるでしょう。
サポート水準は最近の下ヒゲを除いた安値圏と重なる6.80水準、いっぽうで上値はドル円での円安の流れが収まっていないことから7円の大台を上回り7.05水準を考えています。今週は6.80レベルをサポートに、7.05レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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