ユーロ圏4月消費者物価指数(HICP)速報値予想(23/5/1)

明日はユーロ圏の4月消費者物価指数が発表されます。

ユーロ圏4月消費者物価指数(HICP)速報値予想(23/5/1)

ユーロ圏4月消費者物価指数(HICP)速報値予想

ユーロ圏HICP

ユーロ圏HICP

(2023年5月2日18時00分発表予定)
2023年5月1日12時00分現在予想:直近の数値を再確認お願いします

明日はユーロ圏の4月消費者物価指数が発表されます。
前回3月は全体がやや緩み、コアは予想通りになりました。ユーロドルの相場は発表前に1.0890ドル付近でしたが、やや弱いインフレ指標にジリ安を辿り1.0839で引けました。
今回4月は全体ではやや高く、コアでやや低くなる予想ですが、2日後にECBの金融政策が控えているので、この辺りの結果では材料視されないと思います。但し、ECBの3月時点でのHICP 2023年の年間予想は+5.3%(12月時+6.3%から下方修正)ですので、4月時点で+7.0%ではまだまだ不十分です。この場合、4日のECB記者発表要旨内でのインフレ見通しが注目されます。ただHICP自体は昨年10月ピークの+10.6%から見ると、これからの改善次第で達成できる余地は残しています。

尚、先週フランスとドイツの4月消費者物価指数が公表され、フランスが年率5.9%(予想5.7%、3月5.7%)、ドイツが7.2%(予想7.3%、3月7.4%)でしたので、両国の結果を勘案すると、ほぼ予想通りの結果になりそうです。予想レンジが6.2〜7.2%と大きいので、特に下限方向の結果になると欧州金利に影響がでるかもしれません。
ご参考までに、4月中旬頃からの欧州各国中銀発言は全般的に「インフレが高過ぎる」(フィンランド中銀総裁、ECB総裁など)とみておりタカ派的発言が多くなっています。もしHICPで4月・5月と横這いが続くと、6月会合での先行き見通しの上方修正に繋がる可能性あります。

ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移

ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移

黒い線より右側は今回の予想値
ECBの3月時インフレ予想:赤はHICP 2023年予想5.3%(12月時予想6.3%)、緑はHICPコア 2023年予想4.6%(12月時予想4.2%)

下図はユーロドルの月足チャートです。4月は陽線引けになり、ユーロ堅調になっています。
さて、2021年1月高値と5月高値を結んだ抵抗線A(=1.2040)とそこから平行に下した目安のサポートB(=0.9510)でユーロ安トレンドを形成し、このレンジ内で何回かサポート抜けや抵抗線抜けで上下を繰り返しています。現状は2021年6月高値と2022年2月高値を結んだ抵抗線C(=1.0180)を、昨年12月に上抜けており、今年に入りユーロ高で推移しています。レンジ内のサポートは2022年9月、10月、11月の各底値を結んだD(=1.0280)があり、最大ここまで下押ししてもまだユーロ高を保つ水準です。目先は昨年12月と今年3月底値を結んだE(=1.0580)が目先の月足サポートになっていますので、まずはここまでの下値余地があってもおかしくないことになります。ここは週足での下記記載の1.0570〜1.1120のトレンドライン下限にあたります。月足ではEとDを維持している限り、AとBのトレンド内でAを目ざす流れとなっています。

週足でみれば先々週のPMI時に添付したチャートは全く変わっておらず、ユーロ高トレンドながら、1.0750〜1.1480レンジで推移するのか、もし上値を抑え込まれた場合には1.0570〜1.1120レンジになるとしましたが、まだ上値の1.1120を越えることは出来ず、かつ下押しリスクが広がる1.0970サポートも守られています。従い週足では1.0970〜1.1120の収斂が継続しています。今週のFOMCとECBで方向性が出るとみています。

ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移 2枚目の画像

(5月1日14:00 1ユーロ=1.1005ドル) 

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