次の材料にらみつつ、基本はレンジ継続か(4/24夕)

週明け24日の東京市場はドルが底堅い。ただ、上値は重いようで上昇も限られた。

次の材料にらみつつ、基本はレンジ継続か(4/24夕)

次の材料にらみつつ、基本はレンジ継続か

〇本日のドル円、当初はややドル売り優勢で一時134円を割り込む
〇133.90レベルで底入れすると反転高をたどり134円半ばまで上昇
〇植田日銀総裁「物価上昇率縮小見通しに沿って金融緩和継続するスタンス」と発言
〇本日はシカゴ連銀全米活動指数、ダラス連銀製造業活動指数が発表される予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.50-134.80

<< 東京市場の動き >>

週明け24日の東京市場はドルが底堅い。ただ、上値は重いようで上昇も限られた。

先週末は、治安状況に不透明感が指摘されているスーダンから、米英などが外交職員や家族の退避を発表したことが話題に。一方、昨日実施された日本の衆参5補選は自民党の4勝1敗に。立憲民主党など野党の不甲斐なさが目に付いた。
そうした状況下、ドル/円は134.10円前後で寄り付いたのち、当初はややドル売り優勢。一時134円を割り込む局面も観測されたが大崩れはせず底堅い。133.90円レベルで底入れするとドルは逆に反転高をたどっている。134円半ばまで上昇し、16時現在では134.20-25円で推移、欧米市場を迎えていた。
なお、衆院決算行政監視委に出席した植田日銀総裁からは、「物価上昇率縮小見通しに沿って金融緩和継続するスタンス」との発言が聞かれていたようだ。

一方、材料的に注視されていたものは「ロシア情勢」と「日本の情勢」について。
前者は、ロシア外務省が報復措置としてドイツ外交官の20人以上追放を発表したほか、英国についても制裁に反対し、「英国は永遠の敵」などとした痛烈コメントが聞かれていた。また、カナダに対しては「暴力や差別多発」と主張したうえで、ロシア外務省が渡航回避を勧告している。米国だけでなく、西側諸国全般に対しての強硬姿勢がさらにエスカレーションしているなか、前大統領のメドベージェフ氏が「G7がロシアへの全面輸出禁止に踏み切れば、対抗措置として黒海経由の穀物輸出合意を打ち切る」考えを示したことも話題に。

対して後者は、週末実施された統一地方選の後半戦、そのなかでも注目されていた日本の衆参5補選で自民党の4勝1敗に。残りの1勝は日本維新の会が制している。選挙結果を受けて茂木・自民党幹事長は「国民の皆さんから岸田政権に対して前向きな評価をいただいた」と述べた反面、岸田首相は改めて早期解散を検討していない旨のコメントを発していた。一方、それとは別に北朝鮮の「衛星発射」に備え、浜田防衛相が自衛隊に「破壊措置準備命令」を発令すると報じられ思惑を呼んでいたようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

先週のドル/円相場は週間を通して1.6円レンジ。これは今年の週間最小レンジだ。短期的には方向性を欠いていることは間違いない。いずれにしても、短期的には前述した1.6円レンジを、上下どちらに抜けていくのかがまずは注目されている。135円以上でドルの上値が重いことは間違いないものの、敢えてリスクということでいうならば、それでもドル高方向にバイアスが掛かるだろう。
次回5月初めに実施される米FOMCをにらみつつ、短期的には引き続き発表される米経済指標などに一喜一憂か。また、いわゆるブラックアウト期間入りで、米通貨当局者などによる発言が制限されることで、思惑がいつもより台頭しやすいことにも注意を払いたい。一方、今週末27-28日に開催される日銀会合を警戒する声も多いが、前述したように植田新総裁は「金融緩和継続」を堅持しそう。一部で根強い期待が聞かれるものの、基本的に「サプライズ」は予想しにくい。

テクニカルに見た場合、ドル/円は先週末に一目均衡表の先行帯の雲の上限を再び上抜くも、それほどドルに強気にはなりきれない。やはり135円台定着に失敗したうえ、以降は本日に至るまで今度は134円台後半からすでに上値が重くなりつつある。
とは言え、ドルの下値も堅く移動平均などのテクニカルポイントが集中する132円半ばから133円レベルはかなり底堅そう。つまり、結果的に133円台や134円台前半は居心地の良いゾーンといえるわけで、そんなレンジ取引がいましばらく続く可能性もある。

本日は米経済指標として、3月のシカゴ連銀全米活動指数や4月のダラス連銀製造業活動指数が発表される予定となっている。先週は発表される米経済指標がまだら模様で、その内容をめぐり市場が右往左往しただけに、本日も米指標内容には十分に注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.50-134.80円。ドル高・円安方向は本日東京高値かつ先週高値でもある134円半ばが最初の抵抗。超えると19日高値135.14円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値133.90円レベルをめぐる攻防に注目。下回ると先週末安値133.55円がターゲットとなる。

次の材料にらみつつ、基本はレンジ継続か

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る