シカゴポジション(CME)382
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2023年4月18日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。
ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週締日までの4通貨は、豪ドル以外様子見でした。相場もドル堅調ながら横這い傾向が続き、シカゴも従来の相場観からのポジション積み上げとはならなかった模様です。
まずは豪ドルですが、2週続けて豪ドルショートを積み上げてきました。2週間で1万5,000枚のネットショート積み上げです。この間、締日終値は4日0.6751、11日0.6650、18日0.6722でしたので、相場が横這いでも豪ドル先安観を強めています。当面は4月10日安値0.6618、3月10日安値0.6564でポジションをどうするかをウォッチするだけとなっています。特に後者は昨年11月の底値とも近いので、切れば一段安となる昨年10月底値0.6235までショートをキープするかをみたいと思います。
NZドルはネットがほとんど変わらない上、総枚数でも5,000枚減らしているので、このままでは直近底値(3月8日0.6084)付近では残りのショートも手仕舞いしそうな感じです。オセアニア通貨の括りでみれば、豪ドルも3月10日底値付近ではポジション手仕舞い方向の可能性が高くなりそうです。
円は全く変わりせんが、総枚数を7,000枚以上増やしているので、動き始めになりそうです。明日の締日で更に円ショート増加させれば、ネットで8万枚方向への動きに繋がり135円は通過点の相場観になりそうです。ユーロはほとんど変わりませんが、ユーロ先安観は強く維持しています。先週同様にあと2週間程度このネット枚数を維持できれば、20万枚方向になりそうです。
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
チャートのポジション(青の棒グラフ)みると、ここ2週でショートを積み上げてきていることが解ります。僅かですが、3月14日のネット4万枚を超えています。しかしながら、終値ベースのチャートでは緩やかな黒の豪ドル高トレンドライン(0.6360〜0.7100)を継続しており、更に1月31日高値0.7054からの緑の抵抗線が0.6705付近にあり、先週締日(終値0.6722)ではやや越えていました。現在のスポットはこの抵抗線内に引き戻されており、このまま明日の終値でもライン以下であればシカゴにとっては好都合になります。終値ベースの豪ドル高トレンドラインの下限は0.6360までありますので、上記に書きました目先のサポート0.6564は十分射程内にあり、昨年10月底値0.6235方向も視野に入れられます。
さて、実際の相場は、先週「…3月10日底値と4月10日底値を結んだサポートが0.6630(ほぼ週足のサポートと同じ)にあり、ここから平行に上げた目安の0.6810とで、豪ドル高トレンドライン(0.6630〜0.6810)を形成しています。このレンジ内では0.6670サポートが重要で、切れば下限0.6630トライになります。(中略)一方で、0.6670を維持出来れば、先に0.6700、0.6730〜40、0.6770、0.6810の順にある抵抗線を試す流れにいます」としましたが、底値は0.6677までとなり、そこから反発し、上値は0.6773までありました。上から2つ目の抵抗線0.6770で止められています。
依然として、0.6640〜0.6820レンジの豪ドル高トレンドは維持されており、今週は0.6670、0.6640のサポートを守りきれるかとなります。もし切れば豪ドル安リスクは高まり、0.6610、0.6590、0.6550〜60の順にあるサポート狙いとなります。一方で、0.6640サポートを守った場合、上値は0.6720、0.6770〜80、0.6820の順にある抵抗線狙いです。万一、最後を越えると豪ドルの戻り高は大きくなります。
(1豪ドル=0.6683米ドル、4月24日11:00)
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。
棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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