3. ニュージーランドドル週報（2023年4月第1週）

ニュージーランドドル週報（2023年4月第1週）

NZドルは対ドル、対円で反落し、上値の重い展開となっています。

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ニュージーランドドル週報（2023年4月第1週）

NZ/円、短期・中期共に“NZ弱気”の流れ。

4月5日、NZ準備銀行は政策金利（オフィシャル・キャッシュレート）を市場予想の0.25％を上回る0.5％引き上げ、5.25％に決定しました。声明では「インフレ目標1-3％の達成には、OCRの引き上げが必要」「経済の稼働圧力の緩和が見られるが、需要は経済の供給力を大きく上回っており、年間インフレへの圧力が継続」「雇用は持続可能な最大水準を超えている」「NZの経済成長は2023年を通じで鈍化予想」「内需減退継続とコアインフレ・インフレ期待の鈍化を見込む」と、経済の鈍化を予想しつつも足元のインフレ圧力を抑えるために利上げが必要であることを強調しています。予想外の利上げ幅拡大に為替市場ではNZ買いで反応しましたが、NZの景気後退観測や不冴えな米経済指標の発表が続き、円が買い戻される動きとなり、NZドルは対ドル、対円で反落し、上値の重い展開となっています。

チャートを見ると、日足は昨年12月につけた88.17を基点として上値を切り下げる流れに変わりなく、下値リスクがより高い状態にあります。また、3/24につけた80.44を基点として下値を切り上げて来た短期的なサポートラインを4/5の日足が下抜けた位置で終えており、日足の形状が悪化しています。日足の下値抵抗が81.70-80にありますが、これを下抜けて81.50以下で終えた場合は下値リスクが点灯、81.00を割り込んで終えた場合は、新たな下げトレンド入りの可能性が高くなり、80円割れをトライする動きが強まり易くなります。日足の上値抵抗は、82.80-90，83.40-50，83.70-80に、下値抵抗は前述の81.70-80，81.00-10にあります。21日移動平均線は82.51に位置しており、値動きの中で下抜ける場面がありましたが、“ダマシ”の範囲内です。しかし、120日、200日線は84.39，84.44に位置しており、上値を抑え込んだ状態です。短期トレンドは84.50超えで終えない限り、下値リスクがより高い状態です。

一方直近の週足は陽線で切り返して上値トライの可能性に繋げましたが、今週は利上げ発表後に急反落しており、今年1月につけた81.04を基点とするサポートラインの下に再び入り込んだ状態です。この週足の上値抵抗は83.30-40にあり、これを上抜けて越週するまでは下値リスクが軽減されません。また、85円台で越週するまでは下値リスクを残します。週足ベースで見た上値抵抗は83.30-40，84.20-30，85.00-10に、下値抵抗は81.50-60，81.00-10にあります。全て下抜けて越週した場合は新たな下落リスクが生じます。31週移動平均線は84.09に、62週線は83.60に位置しており、短・中期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。

NZ/円、短期・中期共に“NZ弱気”の流れ。

4/6現在、31週移動平均線は84.09に、62週線は83.60にあり中期トレンドは“NZ弱気”の流れにある。

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