休場多いなか発表される米雇用統計に注目
〇本日のドル円、131円後半30ポイント強のレンジ取引、休場が多いなか手控え気味の売買
〇3/5に130.64まで下落したが、昨日と本日東京はドルが底堅い値動き
〇今週の米経済指標は連日期待を裏切っており、本日発表される米雇用統計に要注意、下振れ警戒感も
〇休場多く薄商いのなか、いつもよりも大きく値が動く可能性も
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジ130.90-133.00、ドル高・円安方向は132円前半〜半ばの攻防に注目
〇ドル安・円高方向は、131円台に弱いサポート、前回安値130.64が強く意識される
<< 東京市場の動き >>
7日の東京市場はドルが小高い。レンジは狭く限られたが、それでも夕方に掛けて上値を試す展開に。
ドル/円は131.75円前後で寄り付いたものの、本日は豪州をはじめ休場の先が多く、売買は手控え気味。実際、ドル/円は131円後半の30ポイント強のレンジ取引をたどっていた。ただ、それでも夕方に掛けてはややドル買いが優勢に。16時現在では131.85-90円で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは「米金融政策」と「中国情勢」について。
前者は、週明けのISM製造業景況指数を皮切りに、今週発表される米経済指標は連日期待を裏切ってきたが、昨日も週間ベースの新規失業保険申請件数が予想より悪化したことが明らかとなった。改めて指摘するまでもなく、本7日は注目の米雇用統計が発表されるものの、果たしてどういった内容になるのか要注目だ。ただ、低調な労働関連指標が相次いだこともあり、「上振れよりも下振れに対する警戒感が強い」とされている。発表前後の相場は波乱含みとなる危険性が極めて高い。
対して後者は、訪中した仏大統領や欧州委員長が習国家主席と会談。そのなかで、台湾問題について議論を交わしたり、ロシアへの圧力強化要請をしたりといった熱い議論がなされていたようだ。またEU報道官によると、EU外相に当たるボレル外交安全保障上級代表も13-15日に中国を訪問するという。再び突っ込んだ議論がなされるのかに注目したい。一方、WHO事務局長が新型コロナの「緊急事態宣言」を年内解除する見通しと発表したうえで、いわゆる「起源」解明について、中国に改めて協力を呼び掛けていたようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
5日に130.64円まで下落したドル/円だが、昨日そして本日東京はドルが底堅い値動き。テクニカルには、前回安値129.65円を起点にした上げ幅の76.4%押しでちょうど下げ止まった格好で、ドルの下値トライ失敗を指摘したいところだが、本日はNY時間に注目の米雇用統計発表もあり予断を許さない。もちろん、数字次第ながら直近安値130.64円を再び試す、あるいは割り込む展開も否定出来ないだろう。
米金融政策が注目を集めていること状況下、本日でいえば発表される米雇用統計にまずは要注意だ。前述したように、今週発表される米経済指標は連日期待を裏切ってきただけに、雇用統計についても下振れ警戒感を抱く向きは多い。また、本日はグッドフライデーなどで主要な欧州市場が休場となるだけでなく、来週初めもイースター等で多くの先が休場となる。つまり、参加者が極めて限られる可能性もあり、薄商いのなかいつもよりも大きく値が飛ぶ展開などには厳重に注意しておきたい。
テクニカルに見た場合、ドル/円は週の初めに一目均衡表の先行帯の雲を一時上抜きかかったが、雲が徐々に厚くなることもあり上値トライは失敗。それどころか、足もとは雲の下限を下回ったばかりか、今度はその下限が抵抗となりつつある感を否めない。果たして、再び雲の下限を超えていけるのだろうか。
一方、ドルの下値メドについては、5日安値130.64円の攻防に注目だ。
本日は米経済指標として、3月の雇用統計が発表される予定となっている。ちなみに、市場でもっとも注目されている非農業部門雇用者数はプラス23万人、失業率は前月と同じ3.6%が予想されているという。果たして如何なる数字となるのか注目だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは130.90-133.00円。ドル高・円安方向は一目均衡表の先行帯の雲の下限や移動平均の21日線が位置する132円前半から半ばにかけての攻防にまず注目。抜けると133円台回復をトライも。
対するドル安・円高方向は、弱いサポートは131円台などにも散見されるが、強く意識されそうなのは前回安値の130.64円。割り込むと130円割れも視界内に。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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