東京市場は131円台で上値の重い展開、米雇用統計控えての積極的なドル買いは難しい
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、131円台後半で上値の重い展開となった。昨晩の海外市場では、130円台割れを回避できたことなどから買い戻しが入る場面も入ったが、弱い米経済指標が相次いだことに伴う米景気減速懸念が重しに。重要経済指標である米雇用統計の発表を控え、買い戻し以上のドル買いは手控えられた。
東京市場もこの流れを受け継ぎ、日中値幅はわずか34銭とトレードチャンスに欠ける一日となった。株式市場では、日経平均も日中値幅が140円ほどに留まるなど、様子見姿勢の強い地合いに。米雇用統計の発表及び今晩から来週にかけての欧米市場の多くが休場(グッドフライデー、イースターマンデー)となっていることなどが意識されて、株式市場も為替市場同様、参加者は限定的となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:131円88銭
高値:131円91銭
安値:131円57銭
終値:131円71銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:143円96銭
高値:144円02銭
安値:143円65銭
終値:143円87銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:88円12銭
高値:88円13銭
安値:87円75銭
終値:88円11銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:163円98銭
高値:164円09銭
安値:163円71銭
終値:164円07銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:27554円37銭
高値:27591円15銭
安値:27456円25銭
終値:27518円31銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、非農業部門雇用者数(前月比)、前回:31.1万人、市場予想:23.9万人
21時30分、米、失業率、前回:3.6%、市場予想:3.6%
※グッドフライデーのため、米国、英国、欧州、香港、オセアニア市場は休場(米債券市場のみ短縮取引)
※10日(月)はイースターマンデーのため、英国、欧州、香港、オセアニア市場は休場
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、拡大するバンド下限の−2σ水準で下影(3月24日安値129円65銭)を残したものの、一時的な反発に留まっている。バンド幅は一気に収斂しており、次の展開への動意待ちといった状態にある。
トレンドは、切り下がる20日MAに頭を押さえられた格好となっており、短期的には弱いトレンドが発生中。目先、1月16日安値(127円22銭)と3月24日安値(129円65銭)を結んだ下値支持線が位置する130円水準がサポートラインとして意識されよう。130円を割り込んだ3月24日に下影を残していることから130円は市場関係者が注目している水準と考える。
日足の一目均衡表では、雲下限(132円16銭)を下放れたが、なんとか雲下限に沿った動きは確認できる。トレンドは弱いが、雲下限に沿った動きとなれば、ドル一段安は回避されよう。
今晩の注目は何といっても、21時30分の米雇用統計である。今週は弱い米経済指標が目立ったことから、米景気減速懸念が徐々に高まる週となった。ある意味、3月の米雇用統計への期待値は非常に低く、市場予想よりも弱い数字を織り込む関係者は多くなっている。5月の利上げ実施の可能性も「半々」という状況となっており、「米景気減速懸念によるドル先安観」といった悲観論が強まっている。こうした状況下であれば、今晩の米雇用統計が市場予想通りぐらいの内容でも「アク抜け」とみられる可能性はある。もっとも2年債利回りが5%台をつけていた時期とは投資家のモメンタムは全く異なることから、積極的なドル買いは入らないと想定。「アク抜け」でのドルの上値は132円台前半と考える。
本日の上値メドは、20日MAや一目均衡表の雲下限が位置する水準である132円20銭、下値メドは心理的な節目でもある130円00銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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