ユーロドル、スイス中銀のクレディ・スイス支援姿勢明確化に1.06台を回復 (3/16夕)

16日の東京市場でユーロドルはじり高推移。

ユーロドル、スイス中銀のクレディ・スイス支援姿勢明確化に1.06台を回復 (3/16夕)

ユーロドル、スイス中銀のクレディ・スイス支援姿勢明確化に1.06台を回復

16日の東京市場でユーロドルはじり高推移。朝方1.0577レベルで取引が始まったユーロドルは、昨晩海外時間に俄かに信用不安が高まったクレディ・スイスが、スイス中銀から大量の資金調達を行うことが決まったとの報道に、日中じりじりと値を上げて、夕刻欧州勢参入後1.0635まで上昇の後もみ合いとなり、東京時間18:30現在は1.0610レベルで取引されています。

昨晩海外市場では、前日報じられたクレディ・スイスの「過去の財務報告と管理手順に重大な弱点があった」との発表を受け、同行のクレジットデフォルトスワップが危機的水準まで上昇、同行株は大幅安となりました。追い打ちをかけるように同行の筆頭株主サウジナショナルバンクが追加出資を否定。欧州時間にユーロドルは1.07台前半から1.0516まで急落しました。その後スイス中銀が同行を支援する姿勢を示したことからいったん下げ止まり、1.05台後半で東京時間につないでいます。

テクニカルにはユーロドルは、昨晩の急落で強いサポートと目された21日移動平均線、90日移動平均線を下抜け、かつ21日線が90日線をデッドクロスしつつあることからユーロドルの地合いは急激に悪化しています。

今晩ECB理事会は難しい決定を迫られることとなりますが、先週までの市場コンセンサスであった0.5%の利上げは、欧州の金融市場に信用不安が広がる現状ではほぼ不可能。0.25%の利上げがせいぜいではないかと思われます。場合によっては利上げ見送りの可能性すらありうる状況ですが、これらの結果一旦はユーロ売りになったとしても、株価の反発を通じてユーロが買い戻される可能性もあり、その後の為替の反応は読みにくい状況です。
一方で米銀の破綻から世界に飛び火しつつある信用不安はいまだ払拭できず、かつクレディ・スイスが救済不能となった場合にはシステミックリスクの顕現化は免れないものと思われ、クレディ・スイスへの支援の状況や、他にターゲットとされる金融機関が出てくるか等は並行して注視する必要があります。

序盤の欧州主要株価指数は、買い戻しの動きを中心におおむね堅調推移。今晩この後は、21:30に米新規失業保険申請件数、および2月の米住宅着工件数、フィラデルフィア連銀景況指数の発表が予定されています。注目のECB理事会の結果公表は22:15、ラガルド総裁の講演は22:45からです。

ユーロドル、スイス中銀のクレディ・スイス支援姿勢明確化に1.06台を回復

ユーロドル日足

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る