東京市場のドル・円はCS経営不安を払拭できず、リスク回避でドルの上値重い
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、欧州の金融大手クレディ・スイス・グループ(CS)の経営不安が影響して、リスク回避の円買いが強まる地合いとなった。東京時間9時過ぎに、CSがスイス国立銀行(中央銀行)からの資金調達計画を受けたとのニュースを受けて、ドルが対円で1円ほど買われる場面は見られたものの、金融機関を巡る不透明感を払しょくするには至らず。ドルはじりじりと売られ、132円台で東京時間は取引を終えた。株式市場でも、CSのニュースのタイミングで日経平均は下げ幅を縮小したが、切り返すような力強さは感じられず。株式市場も大手金融機関であるCSの経営不安は一日では解消されるムードはなく、リスク回避先行の相場展開となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:133円36銭
高値:133円49銭
安値:132円51銭
終値:132円74銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:141円07銭
高値:141円42銭
安値:140円21銭
終値:140円79銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:88円23銭
高値:88円64銭
安値:87円84銭
終値:88円14銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:160円76銭
高値:161円25銭
安値:160円03銭
終値:160円25銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:26796円67銭
高値:27057円54銭
安値:26632円92銭
終値:27010円61銭
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、米、住宅着工件数、前回:130.9万件、市場予想:133.0万件
21時30分、米、住宅着工件数(前月比)、前回:−4.5%、市場予想:0.2%
21時30分、米、フィラデルフィア連銀景況指数、前回:−24.3、市場予想:−14.8
21時30分、米、新規失業保険申請件数、前回:21.1万件、市場予想:20.5万件
22時15分、欧、ECB政策金利、前回:3.0%、市場予想:3.5%
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、バンド下限の−2σ水準に位置している。出来高は昨日増加しており、市場の不透明感が高まっている一方、下値を拾うような動きも見られる。
日足の一目均衡表では、下値支持ラインとして機能していた雲上限(133円56銭)が上値抵抗ラインとして意識されつつある。来週、雲上限が132円70銭まで下がることから、ドルの上値は徐々に重くなろう。また、じりじりと切り下がる100日移動平均線(MA)(135円42銭)や、一目均衡表の転換線(135円10銭)水準が135円台に控えており、これらの水準も上値抵抗ラインと考えたほうがよさそうだ。
今晩の海外市場では、引き続き欧米金融機関の信用不安を睨んだ地合いとなろう。乱高下する米国債券市場の落ち着きを確認しないことには、押し目狙いのドル買いも入りにくいと考える。また、来週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、0.25%の金利引き上げが予想されているが、足元の金融情勢を考慮して「利上げ見送り」を想定するアナリストも増えている。仮に欧米金融機関の信用不安が和らいでも、来週22日のFOMCまでは様子見ムードは強まりそうだ。本日の上値メドは本日の高値133円49銭、下値メドは15日安値の132円21銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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